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CD/DVD DisksNo. 238

#1479 『Thomas Strønen Time Is a Blind Guide / Lucas』

text: Masanori Tada 多田雅範

ECM 2576

Thomas Strønen (drums)
Ayumi Tanaka (piano)
Håkon Aase (violin)
Lucy Railton (cello)
Ole Morten Vågan (doublebass)

1. La Bella
2. Friday
3. Release
4. Lucas
5. Fugitive Places
6. Baka
7. Wednesday
8. Tension
9. Truth Grows Gradually
10. Islay
11.Weekend
Music by Thomas Strønen except La Bella by Strønen/ Vågan/ Aase

Recorded March 2017
Auditorio Stelio Molo RSI, Lugano
Engineer: Stefano Mario
Produced by Manfred Eicher

こちらの2018年ECM新譜も極上のドラムワークを味わえる、トーマス・ストレーネンの新機軸、

2006年の『Parish』を聴いたときは、この逸材をダウンタウンのジャズシーンに投入してみたいと妄想していたわたしですが、

北欧ジャズシーンに欠かせないトーマス・ストレーネン、室内楽的なインプロヴィゼーションを組成させてサウンドを描く領域から、今回はピアノを加えたユニットでの新機軸となっており、ピアニストの田中鮎美がサウンドに新しい重力をもたらしているようだ、

ECMメソッド的な演奏が時にはクリシェや牢獄に陥ったようにしか聴こえないことがある中で、同じノルウェーの新興レーベル「Nakama Records」の新しい感覚の自由度により大きな可能性を耳に感じているわたしのようなリスナーにとっては、ピアニストの田中鮎美の存在がこれからのECMレーベルの可能性になっていると考える、

ストレーネンが手掛ける音楽たちの夢見るような意識の彼方への旅路、そこは不変である、

 

多田雅範

Masanori Tada / 多田雅範 Niseko-Rossy Pi-Pikoe 1961年、北海道の炭鉱の町に生まれる。東京学芸大学数学科卒。元ECMファンクラブ会長。音楽誌『Out There』の編集に携わる。音楽サイトmusicircusを堀内宏公と主宰。音楽日記Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review。

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