#1479 『Thomas Strønen Time Is a Blind Guide / Lucas』
text: Masanori Tada 多田雅範
ECM 2576
Thomas Strønen (drums)
Ayumi Tanaka (piano)
Håkon Aase (violin)
Lucy Railton (cello)
Ole Morten Vågan (doublebass)
1. La Bella
2. Friday
3. Release
4. Lucas
5. Fugitive Places
6. Baka
7. Wednesday
8. Tension
9. Truth Grows Gradually
10. Islay
11.Weekend
Music by Thomas Strønen except La Bella by Strønen/ Vågan/ Aase
Recorded March 2017
Auditorio Stelio Molo RSI, Lugano
Engineer: Stefano Mario
Produced by Manfred Eicher
こちらの2018年ECM新譜も極上のドラムワークを味わえる、トーマス・ストレーネンの新機軸、
2006年の『Parish』を聴いたときは、この逸材をダウンタウンのジャズシーンに投入してみたいと妄想していたわたしですが、
北欧ジャズシーンに欠かせないトーマス・ストレーネン、室内楽的なインプロヴィゼーションを組成させてサウンドを描く領域から、今回はピアノを加えたユニットでの新機軸となっており、ピアニストの田中鮎美がサウンドに新しい重力をもたらしているようだ、
ECMメソッド的な演奏が時にはクリシェや牢獄に陥ったようにしか聴こえないことがある中で、同じノルウェーの新興レーベル「Nakama Records」の新しい感覚の自由度により大きな可能性を耳に感じているわたしのようなリスナーにとっては、ピアニストの田中鮎美の存在がこれからのECMレーベルの可能性になっていると考える、
ストレーネンが手掛ける音楽たちの夢見るような意識の彼方への旅路、そこは不変である、