JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

閲覧回数 40,928 回

及川公生の聴きどころチェックNo. 227

#324 『渋さ知らズ/渋樹 JUJU』

地底レコード B-70F

渋さ知らズ:
不破大輔 (conductor) 北陽一郎(tp) 石渡岬(tp) 立花秀輝(as) 川口義之(as) 纐纈雅代(as) 片山広明(ts) 登敬三(ts) ヤマナシ・ミズキ(ts) 鬼頭哲(bs) RIO(bs) 高橋保行(tb) 菱沼尚生(tuba) 石渡明廣(g) 斉藤“社長”良一(g) 小林真理子(b) 太田惠資(vln) 山田あずさ(vib) 山口コーイチ(p) 関根真理(per) 磯部潤(ds) 山本直樹(ds) 渡部真一(vo) 玉井夕海(vo)

1ベルリオーズ/幻想交響曲第一楽章「夢-情熱」より
arr. 渋さ知らズ 不破大輔 山口コーイチ
2サティ /ジムノペディ第一番
arr. 渋さ知らズ 不破大輔 山口コーイチ
3ベルリオーズ /幻想交響曲第4楽章「断頭台への行進」より
arr.渋さ知らズ 不破大輔 山口コーイチ
4ベルリオーズ/幻想交響曲より「イデー・フィクス」
arr.渋さ知らズ 不破大輔 山口コーイチ
5ベルリオーズ /幻想交響曲第5楽章「サバトの夜の宴」より「怒りの 日」
arr.渋さ知らズ、不破大輔、山口コーイチ
6ドボルザーク/フィッシャー 「家路」〜 ボブ・シール&ジョージ・デヴィッド・ワイス/What a Wonderful World
arr.渋さ知らズ 不破大輔 鬼頭哲

Recorded at 神奈川県芸術劇場 KAAT 大スタジオ 2016年4月9日、10日
Recorded & mixed by 田中篤史
Mastered by 松下英樹 (Studio 202)
Produced by 不破大輔
Executive producer:吉田光利

 

爆裂サウンドを、混濁の中にも音像の粒立ちを形成させているから驚き。ヴォーカルがPAの残響を巧くミックスさせて音場感を造る手腕。チューバ、トロンボーンの、はみ出した輪郭表現、ピアノの遠目のサウンドといい、どの楽器も工夫された明瞭さで浮かび出ているから、度肝を抜かれる。ライヴ収音が成功の要因であることは間違いない。空間が飽和を開放している。とはいえ、これほど複雑な音を綿密に捉えた録音技術は賞賛に値する。影になる打楽器、弦楽器、がちゃんと音像として聴き取れるのだから驚く。録音も頑張ったが、ミックスも凄い。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください