#354『Genzo Okabe 岡部源蔵/Disoriental ディスオリエンタル』
「及川公生の聴きどころチェック」今月の8枚
OKABE FAMILY ;
Genzo Okabe 岡部源蔵 (as)
Miguel Rodríguez ミゲル・ロドリゲス (p)
Steven Willem Zwanink スティーヴン・ヴィレム・ツヴァニンク(b)
Francesco de Rubeis フランセスコ・デ・ルベイス (ds)
1. Opening 2:31
2. Castroni 4:47
3. Stepped on the Sheet 6:23
4. Go Sleep 7:07
5. Ningyo 7:27
6. SMS 4:20
7. Still Blues 4:43
8. Disoriental 06:57
All tracks composed by Genzo Okabe
A&R Challenge Records by Anne de Jong & Martijn Verlinden
Recorded on December 20&21, 2016 at Wedge View Studios, Woerdense Verlaat
Mixed and mastered by Udo Pannekeet
Produced by Challenge Records
暖色系の空気感満載のアルトがセンター音像にべったりと張り付く。綺麗と表現したくなる音質の捉え方を評価したい。オンでもオフでもない録音手法だ。トラックを進めるとアルトを包み込むドラムのエッジのシャープな音質が飛びかかる。かなり計算されたサウンド構成だ。ベースの深みのある低音部の存在感も捨て置けない。マイキングを想像したくなる大枠の音像が素晴らしい。
ピアノが絶妙のミックス・バランスで音像を展開し、芯を貫いた音色で浮かぶ手法も絶賛したい。
どの楽器も、音の勢いを強烈に表現しており、サウンドを浴びるという奇妙な感触に、なにかテープ時代を思わせるサウンドを思い出す。明確、肉厚、墨汁で大胆に描く最近の高校書道を連想した。
岡部源蔵、Genzo Okabe、Disoriental、ディスオリエンタル