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及川公生の聴きどころチェックNo. 232

#364 『ピエラヌンツィ|ヴィンディング|リール/イエスタデイズ ~ マッズ・ヴィンディング・トリオ・ライヴ・イン・コペンハーゲン1997』

「及川公生の聴きどころチェック」今月の9枚

Stunt Records/STUM 27071
*〔コンピレーション盤付き特別仕様〕/日本語オビ付き/東京エムプラス

エンリコ・ピエラヌンツィ(p)
マッズ・ヴィンディング(b)
アレックス・リール(ds)

1.イエスタデイズ (Jerome Kern)
2.ヴィネット (Gary Peacock)
3.ジターバグ・ワルツ (Fats Waller)
4.ア・ネームレス・デイト (Enrico Pieranunzi)
5.マイ・ファニー・ヴァレンタイン (Richard Rodgers)
6.マイ・フーリッシュ・ハート (Victor Young)
7.イフ・ゼア・イズ・サムワン・ラヴリアー・ザン・ユー (Howard Schwartz)

Recorded live November 11, 1997 at Copenhagen Jazzhouse by Bjarne Hansen
Mixed and mastered April, 2017 by Bjarne Hansen
Executive producers:Spren Friis and Peter Littauer

 

アコースティック空間が漂うサウンド。どの楽器にも,これ見よがしの音像がない。自然体が周囲を囲む。エッジの鋭さがないのが特徴と言えそう。

ピアノもベースも、ライヴ空間の距離感を持たせる。ドラムもエッジの押しつけがない。時にベースがオンに迫って、楽器の存在感を間近にという欲求を満たす。低音部にこの工夫があるとサウンドは落ち着くのだ。楽器がバラバラという音場を避けている録音に注目。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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