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及川公生の聴きどころチェックNo. 247

#473 『ギドン・ヌネス・ファズ/トリビュート・トゥ・KD』
『Gidon Nunes Vaz / Tribute To KD』

text by Kimio Oikawa 及川公生

『Gidon Nunes Vaz / Tribute To KD』
Tritone Jazz Records 2015

Gidon Nunes Vaz – trumpet
Jasper van Damme – altosax
Floris Kappeyne – piano
Tijs Klaassen – double bass
Jean-Clair de Ruwe – drums

1. Short Story 5:44 (Kenny Dorham)
2. Escapade 6:16 (Kenny Dorham)
3. My Ideal 4:42 (Robin/Whiting/Chase)
4. Blues For KD 5:45 (Gidon Nunes Vaz)
5. Lamesha 7:35 (Kenny Dorham)
6. Windmill 6:30 (Kenny Dorham)

All tracks recorded on June 8, 2015 by Lex Tanger at the CvA Studio, Amsterdam, The Netherlands
Mixing by Chris Weeda
Mastering by Darius van Hlfteren


やや左寄りに強烈なピアノの音像に続いて、センターに、極太サウンドでトランペット、フリューゲル、アルトサックスがそそり立つ。ベースの重みのあるサウンドが安定感をもたらし、つい音量をあげて鑑賞したくなる。ドラムがやや控えめのバランス。これがピアノを強烈に引き立てる。

ジャズの伝統的な聴かせかたのツボを押さえた優秀録音。ふと思い出したのがルディ・ヴァン・ゲルダーのサウンドだ。出るものは出る、の快感に浸れるバランスとサウンド。久々に聴いた。


 

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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