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及川公生の聴きどころチェックNo. 221

#290 『Sinikka Langeland / The Magical Forest』

ECM 2448

Sinikka Langeland (Kantele, Vocals)
Arve Henriksen (Trumpet)
Trygve Seim (Soprano Saxophone, Tenor Saxophone)
Anders Jormin (Double Bass)
Markku Ounaskari (Percussion)

Trio Mediaeval ;
Anna Maria Friman (Vocals)
Berit Opheim (Vocals)
Linn Andrea Fuglseth (Vocals)

1.PUUN LOITSU
2.SAMMAS
3.JACOB’S DREAM
4.THE WOLFMAN
5.THE MAGICAL FOREST
6.KØYRI
7.KAMUI
8.KARSIKKO
9.PILLAR TO HEAVEN

Recorded at Rainbow Studio, Oslo in February 2015
Engineer : Jan Erik Kongshaug
Produced by Manfred Eicher

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『シニッカ・ランゲラン/マジック・フォレスト』

ボーカルのマジックが音場空間に広がる。ミックス技術の頂点を突く。オンに迫るボーカルが、フワーっと背後に、何処にいるのだろうと思わせる音場処理。これはミックス技術の一つの頂点だ。
トランペットが、特有の音色で迫る。一瞬、何?と戸惑うありさま。
サックスが、これも不思議な処理。高音域での切迫感。そして遠近感の中で、浮揚する音像。
ドラムスの研ぎ澄まされたサウンド処理は、音楽の世界観に鋭く突き刺さる。これを聴いて、私自身、今まで経験しなかった録音とミックス技術を尽くした録音表現作品だと思う。
さすが Jan Erik Kongshaug サウンド音場の世界感。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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