Jazz and Far Beyond
どれを選ぼうか散々迷ったが、2023年で一番印象に残ったのは、と聞かれるとやはりHiromiのTiny Desk Concertでの演奏だった。このバンドはともかくすごい。日本ツアーではすでに進化していると聞く。今後の活動に期待が膨らむ。
ブロッツマンの遺作となったリトアニアのインディ NoBusiness Recordsと防府のインディ ChapChap Recordsが手を携えたシリーズ第2期の終盤を飾る1作。
ダイナミックにして快調、哀愁も伴った出色な演奏を展開。ラテン・ジャズの愉しさ横溢した逸品でもある。
チャバ・パロタイは、ハンガリーを代表するジャズ・ギタリスト。彼の音楽的な歩みを総括するような本作のタイトルは、日本の無声映画「港の日本娘」に登場する女性(砂子)に由来するようだ。
空間への働きかけも、構造物からの反響も、個人の演奏という範疇を超えている。そのために録音媒体としての本盤は、ライヴの再現や再構築というものではなく、別のなにものかになりえている。
イギリスの即興演奏家ジョン・ブッチャーソロ・アルバムでは、サックスという楽器による表現をとことん追求して到達したひとつの境地、音世界がここにある。