Jazz and Far Beyond
私のカンザス・シティ滞在にはいくつかのハイライトがある。その一つにUMKC (University of Missouri-Kansas City )、ニコルス・ライブラリー、マー・サウンド・アーカイブスのディレクター、チャック・ヘディックス氏(以下へディックス)を訪れる事がある。
text and photos by 吉
演奏の都度その姿を変えるキメラ、クリス・ピッツイオコスの圧倒的なライヴ
「ことば」の力を呼び起こす齋藤徹、さとうじゅんこ、喜多直毅のトリオ
ジャズに深く関わってきた瀬川昌久氏と柴田浩一が史実や文物(とくにレコード類)を丁寧に繙(ひもと)いて、戦前から戦後の日本のジャズの歴史を改めて見極めようとする
ジャック・デジョネットに加え、ヘンリー・スレッギル、ロスコー・ミッチェル、ムハール・リチャード・エイブラムスという、シカゴの前衛集団AACM(Association for the Advancement of Creative Musicians)を代表する面々の歴史的な共演。
優れたエンジニアでありギタリスト、コンポーザー・アレンジャー、挑戦的な音楽学者、といういくつもの近藤の顔が垣間みえ、みごとに融け合いながらも、精緻なアルバム構成は極めてスリリングで感覚的な歓びに満ちている。
ニューヨークで大活躍中のトランぺッター、ジョシュ・エヴァンス。ジャッキー・マクリーンとジャズの伝統とは。
人々を苦しめてやまない理不尽な力に抗する激情、抒情を見事なまでに音楽という形に昇華
海原のような深く広大な音楽、ゆえにじわじわと寄せてくるその怖しさも含め、芸術家としての女性らしさ、の極北を見る思いがする。
極めてエレガントな佇まいで登場した田崎悦子は、作品の内へ内へと降りてゆくことでその情熱をみごとに昇華させ、ピアノが自ら語り、発光しているような澄 明な境地を力強く切り開いていた。
10月8日にインパートメント社から国内配給が開始された我々ハシャ・フォーラの新譜、『ハシャ・ス・マイルス』の曲目解説を依頼されたのだが、実は困っている。自分の曲の説明を公開したくないのだ。