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特集『ECM: 私の1枚』

原 雅明『Keith Jarrett / Spirits』
『キース・ジャレット/スピリッツ』

「音楽は生活の一部である。音楽家が受動的な聴衆に何かを提示するような、独立した、コントロールされたイヴェントではない」

というキース・ジャレットのセルフライナーノーツに、自分がECMの音源に惹かれてきた理由の一つが端的に語られていた。

60年代にスウェーデンで買ったというパキスタン製のフルートをはじめとした素朴な楽器とカセットデッキで、エンジニアも使わずに自宅スタジオで録音されたアルバムは、聴き始めるといまもついつい聴き通してしまう。


ECM 1333/34

Keith Jarrett (Pakistani Flute, Tablas, Shakers, Recorders, Vermont “Folk” Flute, Voice, Soprano Saxophone, Piano, Guitar, Miniature Glockenspiel, Small Tanbourine, Double Cowbell, Saz)

Recorded May-July 1985 at Cavelight Studio
Produced by Keith Jarrett


原 雅明 はらまさあき
音楽評論家、プロデューサー、選曲家。雑誌等への寄稿やライナーノーツ執筆の傍ら、レーベルringsのプロデューサー、LA発のネットラジオdublab.jpのディレクター、DJやホテルの選曲も務める。早稲田大学非常勤講師。著書『Jazz Thing ジャズという何か』ほか。
Linktree – Masaaki Hara

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