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R.I.P. 及川公生No. 325

及川公生氏を偲んで by 加藤アオイ

27年前に私の第3作目『4人のグラン・パに100年目のトリビュート!』はアレンジャーはじひろし氏と1992年から始めた活動「アオイ・シングス with ストリングス」を実況録音にアルバムを残したい事を悠雅彦氏に相談した。97年秋の事でした。
稲岡邦弥氏を紹介され話がトントン拍子に進み実現化が嘘のように見えて来るではありませんか!!
何も分からない私…凄いスピード感に只々吃驚でした。果してそんな事が可能かも分からず…。そして及川公生氏を紹介されました。悠さんからどんな方か伺い、えっ、そんな方が私のレコーディングをやって下さるだなんて吃驚の連続でした。
年明け98年着々と準備も進み、いよいよ本番の2-daysコンサートの5月16、17日,緊張もなくとてもリラックスしてました。及川氏もニコニコと短く言葉を掛けて下さいました。さて本番ステージに上がっても平常心でいれるって何だろう…!後ろから届くオーケストラの音の粒立ち、クリアーな各楽器の響き、かつて聴いたことのない素晴らしい音、天にも昇る心地良さ!及川氏をはじめ音響の皆さんの手腕。26年前の2日間が蘇って来ました!!スタッフ皆さんの力が集まり、3作目『4人のグラン・パに100年目のトリビュート!』が出来上がりました。
日本を代表するミキサー及川公生さんが去る3月21日に逝去され、ここにご冥福をお祈りします。
合掌


加藤アオイ
1952年10月6日生まれ。京都市立芸大ピアノ科卒後、上京。ビッグバンドのピアニストとしてジャズ界に入る。アビー・リンカーンの歌に感銘しジャズ・ヴォーカルも追究する。89年亀淵友香氏と「二人会」結成しライヴ活動を開始。同じ頃大学の後輩でもある作曲家&アレンジャーのはじひろしと「アオイシングススwizストリングス」をスタートさせる。91年1stアルバム『モーヴ』発表。2ndアルバム、NY録音『オール・ブルース』を発表、ピアニスト ラリー・ウィリスを音楽監督に迎える。そして’97年録音の魔術師・及川公生氏と悠雅彦 & 稲岡邦弥氏を介して大きな出会いがあって3作目「4人のグラン・パに100年のトリビュート」成功に結実する。また、活発に海外遠征も行いEUはウィーンの名門ジャズクラブ「Jazzland」を皮切りに99年チェコ「ハラデツクラロヴァ劇場」、マドリッド「Cafe Palma」に出演。フランス各地でもライヴ活動を行う。2017年,北アフリカ・モロッコまで足を伸ばし一人旅をする。途中、スペイン・マラガ(ピカソの生地)でサロン・コンサートを行う。

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