6/5〜6/15 トミーカ・リード・カルテット 日本ツアー / Tomeka Reid Quartet Japan Tour
コンテンポラリー・ジャズ・シーンを牽引するスーパーグループ、待望の初来日
チェロを自在に操り、近年のジャズ界に新風を吹き込んでいるのがトミーカ・リードだ。出身地のワシントンDCでクラシックを学んだ後、シカゴの前衛ジャズ集団AACMの一員として21世紀初頭にその頭角を現したリードは、その後ニューヨークとシカゴを行き来しながら様々なグループで弦楽器の新たな可能性を追求。現在は欧米の主要ジャズ・フェスティヴァルの常連として大活躍している。トミーカの高い演奏力と創造性に満ちた作曲能力は常に高い評価を受けており、2022年には“天才賞”として知られるマッカーサー賞を受賞している。
そんな才女の活動の核とも言えるのが2010年代半ばに結成された、チェロ+エレクトリック・ギター+コントラバス+ドラムスという編成のトミーカ・リード・カルテットだ。1950年代後半に一世を風靡した人気グループ、チコ・ハミルトン・クインテットから管楽器が抜けた編成と解釈すればスウィングするジャズを期待させるが、弦楽三重奏+ドラムスと解釈すると前衛的なサウンドが連想される。こういった異なる方向性を見事に調和させながら、決して頭デッカチではなく、美しくも先鋭的な音楽を可能にしているのが、トミーカ・リードの斬新な作曲センスと曲者揃いのメンバーである。
トミーカと並んでメイン・ソロイストの役割を担うメアリー・ハルヴォーソンは米ジャズ界でもっとも注目されているギター奏者の1人。学生時代からアンソニー・ブラクストンに師事していたとあって彼女の前衛性は筋金入り。正統ジャズ・ギター・スタイルを思わせるソロが拡張奏法やエフェクトによりデフォルメさせて行く様は実にスリリングである。ジェイソン・レブキは長らくシカゴの前衛ジャズ・シーンを支えて来たベース奏者。一時期、頭を剃り、凄まじいばかりの集中力で完全即興演奏に専念する⟪禅ベーシスト⟫として知られていたが、現在は作曲家としても優れた能力を発揮しており、自らのグループを率いている。母がフランス人、父が日本人、生まれ育ったのはボストンというトマ・フジワラは10歳から巨匠アラン・ドーソンにドラムスを師事。17歳でニューヨークに進出してプロ・デビューした後、様々なジャンルの音楽を体験しながら腕を磨き、現在は演奏家、作曲家、バンドリーダーとしてアヴァン・ジャズ・シーンの要的な存在となっている。ニューヨーク・タイムズ紙はフジワラを「ドラム・セットを一つの大きなキャンバスとして扱う彼のコンセプトにはオーケストラ的な広がりが感じられる」と評している。
ツアー⽇程
2024/6/5(水)18:30 open 19:30 start 東京 Baroom >>予約受付
2024/6/7(金)18:30 open 19:30 start 名古屋 Tokuzo >>予約受付
2024/6/8(土)16:00 open 17:00 start ⼤阪 Spinning Mill >>予約受付
2024/6/10(月)18:30 open 19:30 start 岡⼭ 蔭凉寺 >>予約受付
2024/6/13(木)18:30 open 19:30 start 福岡 九州⼤学芸術⼯学部 ⼤橋キャンパス >>予約受付
2024/6/15(土)18:00 open 19:00 start ⼋⼥ 旧⼋⼥郡役所 >>予約受付
※予約サイトは今後準備されます。
メンバー
Tomeka Reid (トミーカ・リード) – cello
Mary Halvorson (メアリー・ハルヴォーソン) – guitar
Jason Roebke (ジェイソン・レブキ) – bass
Tomas Fujiwara (トマ・フジワラ) – drums
Tomeka Reid – cello/composition
独⾃のアプローチ、多様なスタイル、そして尽きることのない探究⼼。トミーカ・リードの存在は、活気あふれるシカゴのジャズ・シーンにおいて語る上で⽋かすことができない。ハーブ・アルパート賞 (2022)、そして “天才助成⾦” としても知られるマッカーサー財団フェローシップ (2022)、USA フェロー (2021)、 Foundation of the Arts (2019)、 3Arts (2016) など数々の受賞歴を誇る。University of Illinois での⾳楽博⼠号を取得後、ダリウス・ミヨーもかつて教鞭を取ったミルズ・カレッジで作曲を教える。2022 年のメールス・ジャズ・フェスティバルではレジデンス・インプロヴァイザーを務める。
Mary Halvorson – guitar
“NYC でも最も予測のつかないギタリスト” (Howard Mandel, City Arts)
“最も先進的な考えを持つギタリスト”(Lars Gotrich, NPR.org)
“今⽇において最も優れたバンドリーダーの⼀⼈” (Francis Davis, Village Voicer)
多くのプロジェクトでの活動で知られるメアリー・ハルヴォーソン。リーダーとしてJon Hébert と Ches Smith とのトリオ、アルバム “Away With You” (2016) でのオクテット、そして最近では Code Girl (Amirtha Kidambi, Ambrose Akinmusire, Michael Formanek, Tomas Fujiwara) というクインテットを率いる。他にも参加するコラボレーションのプロジェクトには Thumbscrew (with Michael Formanek, Tomas Fujiwara)、チェンバー・ジャズ・デュオ (with Jessica Pavone)、アヴァン・ロック・バンドの People などがある。これまでに Anthony Braxton、Tim Berne、Taylor Ho Bynum、Trevor Dunn、Tomas Fujiwara, Ingrid Laubrock、Jason Moran、Joe Morris、Tom Rainey、Tomeka Reid、 Marc Ribot、John Zorn などが率いるバンドに参加。
Jason Roebke – bass
ジェイソン・レブキはシカゴのベーシスト兼作曲家。シカゴでの数々のグループでの活動に加え、⾃⾝のオクテットや他のグループでの作曲も⾏う。極めて⾝体的で⼤胆でありながら緻密な演奏スタイルで知られ、Chicago Reader でそのスタイルは「注意深くそして緻密にハードウェアストアを引っかき回す」ようだと評される。Jason SteinのLocksmith Isidore、Mike Reed の Flesh & Bone、Tomeka Reid のカルテットのメンバーでもある。
Tomas Fujiwara – drums
「New York のシーンで広く存在感を⽰し、都会的な作曲と印象的に微妙なドラミングが両⽴するアーティスト」 (Point of Departure) と評されるドラマーのトマ・フジワラは、ブルックリンを拠点とする最もエキサイティングなプレイヤーの⼀⼈。Triple Double、7 Poets Trio、Tomas Fujiwara Percussion Quartet なのバンドを率いており、また Mary Halvorson と Michael Formanek との共同プロジェクトThumbscrew のメンバーでもある。Taylor Ho Bynum とのデュオ、他にも Anthony Braxton、John Zorn、Mary Halvorson、Tomeka Reid、Matana Roberts、Amir ElSaffar、Benoit Delbecq などの多くのアーティストと活動に携わる。2021 年にはDownbeat 誌の批評家投票で「注⽬すべきドラマー」に選出され、Roulette でのレジデンシーの⼀環として、組曲「You Don’t Have to Try」(Meshell Ndegeocello との共作)と「Shizuko」を初演。NYSCA と Roulette Intermedium の委嘱によるパーカッション四重奏のためのスイート「Dream Up」 が最新作。7 Poets Trio(Patricia Brennan, Tomeka Reid)のセカンドアルバムは、2023 年 9 ⽉に Out Of Your Head Records からリリース。「ドラマーのトマ・フジワラのリズムはまるで形成可能な物質を扱うかのようだ。先進的なスタイルであるものの、突発的でも攻撃的でもなく、終始ランダムということは決してない。パルスを中⼼から広げていく⽅法を持っており、同時に抑制の効いた厳格な⾜場を構築していく…ドラム・セット全体を⼀つの楽器として捉えるそのスコープは、オーケストラのようでさえもある」(New York Times)
トミーカ・リード ディスコグラフィ
アルバム『3+3』
https://cuneiformrecords.bandcamp.com/album/3-3-2
トマ・フジワラ、トミーカ・リード、メアリー・ハルヴォーソン、ジェイソン・レブキ