3/28 ブランフォード・マルサリスのブルーノート移籍第1作は『Keith Jarrett / Belonging』に取り組む
＜Spiral Dance＞
Text by Hideo Kanno 神野秀雄
『Branford Marsalis Quartet / Belonging』
『ブランフォード・マルサリス・カルテット／ビロンギング』
Blue Note Records
ユニバーサル
2025年3月28日リリース
Branford Marsalis: sax
Joey Calderazzo: piano
Eric Revis: bass
Justin Faulkner: drums
1. Spiral Dance
2. Blossom
3. ‘Long As You Know You’re Living Yours
4. Belonging
5. The Windup
6. Solstice
1960年ニューオリンズのジャズ一家に生まれ、デビューから40年以上を第一線で活躍を続けるサックス奏者ブランフォード・マルサリス。これまでに3度グラミー賞を受賞し、全米芸術基金からのジャズ・マスター・アワードも受賞している。
ブルーノート移籍第一弾となる6年振りのアルバムは、1974年にキース・ジャレット・ヨーロピアン・カルテットのファーストアルバム『Belonging』に取り組む。オリジナルは、キース・ジャレット(p)、ヤン・ガルバレク(sax)、パレ・ダニエルソン(b)、ヨン・クリステンセン(ds)だが、ブランフォード・マルサリス・カルテットでは、ジョーイ・カルデラッツォ(p)、エリック・レヴィス(b)、ジャスティン・フォークナー(ds)とともに演奏する。ブランフォードは以下のように語っている。
「ピアニストのケニー・カークランドが、ヤン・ガルバレク(sax)、パレ・ダニエルソン(b)、ヨン・クリステンセン(ds) を擁するキース・ジャレットのヨーロピアン・カルテットを紹介してくれた。80年代のある日、私たちは飛行機に乗っていて、ケニーがヘッドホンを私の耳に当てて、1979年のアルバム『My Song』を聴かせてくれたんだ。彼が5分後にヘッドホンをとり戻そうとしたとき、私は彼の手をひっぱたいて遠ざけたほど感動したんだ」
「『Belonging』では、ヤンがレコードで演奏していたものを明確に演奏した。」
「しかし、意識的にオマージュを捧げようとは思っていなかった。私はいつもサックス・ソロだけでなく、レコード全体を聴いている。『Belonging』で最も印象的なのは、すべてがうまく調和していることなんだ。」
「私たちの最大の利点は、キースのバンドが持っていなかった50年分の情報と、その共有された経験を処理する能力だと思う」
「どんな音楽でも、聴衆が求めているのは素晴らしいメロディと伴奏のビートだ。僕らの旅がどこへ行こうが、リスナーがダンスを続ける限り、関係ないんだ」
(以上、ユニバーサルミュージック ウェブサイトより)
ブランフォード・マルサリス・カルテットは北米とヨーロッパで大規模なツアーを行う予定。来日公演が実現し『Belonging』から多く演奏されるとすれば、ヨーロピアン・カルテットのライヴに間に合わなかった世代にとって興味深い体験になる。
Keith Jarrett, Jan Garbarek, Palle Danielsson & Jon Christensen at NRK, Oslo 1974
＜The Wind Up＞ (Keith Jarrett)
from 『Branford Marsalis Quartet / The Secret Between the Shadow and the Soul』(Sony Music)
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