Bishop Recordsより3タイトルリリース:2/15『青木菜穂子 / 遙かなる午後』
3/04『河崎純 feat.ジー・ミナ / HOMELAND』、4/08『河崎純 feat.マリーヤ・コールニヴァ / STRANGELAND』

閲覧回数 5,345 回

Bishop Recordsから続けて3タイトルがリリース。2月15日に発売されたのは、ピアニスト青木菜穂子の『 遙かなる午後 Tardes Lejanas』。青木はヴァイオリンの会田桃子と共に結成した「オルケスタ・アウロラ」を始め、タンゴやモダン・フォルクローレ方面での活動で知られる。本作では、現代的な解釈によるカルロス・ガルデル<孤独>を始めとするアルゼンチン・タンゴやフォルクローレ界の大御所アリエル・ラミレス<あなたのサンバ>などの他、オリジナル3曲を収録。アルゼンチン・タンゴの情動、哀感と激情が昇華された青木の端正なピアノが聞きもの。録音の良さがそのリリシズムを引き立てている。

続いて、作曲家/コントラバス奏者の河崎純が新たに始動させたプロジェクト「ユーラシアン・ポエティック・ドラマ」による『 HOMELANDS』が3月4日に、『STRANGELANDS』 が4月8日にリリースされる。河崎純は音楽詩劇研究所を立ち上げ、2016年にはユーラシアをルーツとする異なるバックグラウンドを持つ音楽家/ダンサーなどによるユーラシアン・オペラ・プロジェクトをスタートさせた。海外の音楽祭などでの公演を重ね、2018年には4名の歌手、サインホ・ナムチラク、サーデット・テュルキョズ、アーニャ・チャイコフスカヤ、マリーヤ・コールニヴァを招聘し、日本人ミュージシャン/ダンサーとユーラシアンオペラ「Continental Isolation」公演を行なっている。河崎の「ユーラシアン・ポエティック・ドラマ」はこれまでの活動を基盤に、伝統音楽とフォークロアを辿りつつ、音楽と詩によって新たな音楽的ドラマを紡ぎ出す注目のプロジェクトだ。

その第1作でフィーチュアされているジー・ミナは韓国宮廷音楽「正歌」の歌手。『HOMELANDS』はカザフスタンで初演、韓国で改作版が上演されたロシア、カザフスタン、韓国、日本の音楽家/ダンサーによるユーラシアン・オペラ第2弾「さんしょうだゆう」を音楽詩劇として再構成させた作品。カザフスタンやロシアに暮らす朝鮮半島にルーツを持つ「高麗人(コリョサラム)」の移動をテーマのひとつとし、「山椒大夫」とパンソリ「沈清歌」、両国の口承芸能を繋ぐ試みでもあるという。第2作のマリーヤ・コールニヴァはロシア、イルクーツク生まれで正教古儀式派(セメイスキー)にルーツを持つ歌手、「Continental Isolation」公演で来日している。こちらはユーラシアの伝説、神話、詩人の言葉の3部からなる「ユーラシアの詞華集」。湖底都市(キーテジ)伝説、韓国にルーツを持つウズベキスタン人とサハリンの現代詩人の詞による神話、ロシア「銀の時代」の詩人アンナ・アフマートヴァとソフィア・パルノークの言葉に、弦楽四重奏やエレクトロニクス、邦楽器、伝統楽器によるアンサンブルが交わることで空間に奥行きや背景をもたらし、言霊は浮遊する。

詳細:https://www.biologiamusic.com/cd-eurasian-poetic-drama/

Bishop Records  http://bishop-records.org
こちらのサイトで購入もできる。

 

【関連記事】

Ein Moment Bitte #09 時代と共振しながら〜架空の物語の同時代性
多和田葉子『地球にちりばめられて』、ユーラシアンオペラ東京2018

 

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。