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及川公生の聴きどころチェックNo. 226

#321 『Stephan Crump|Ingrid Laubrock|Cory Smythe / Planktonic Finales』

Intakt  CD285

Stephan Crump (Acoustic Bass)
Ingrid Laubrock (Tenor and Soprano Saxophones)
Cory Smythe (Piano)

 

01. With Eyes Pleeled
02. Tones for Climbing Plants
03. Sinew Muodulation
04. Through the Forest
05. A House Alone
06. Three Panel
07. Submerged(Perssonal)Effects
08. Pulse Memory
09. Bite Bright Sunlight
10. As if in It’s throat
11. Inscribed in Trees
Music by Stephan Crump, Ingrid Laubrock and Cory Smythe.

Recorded August 13, 2015 at Oktaven Audio, Yonkers, NY
by Ryan Streber.
Mixed by Stephan Crump at the Butler Plaza, Brooklyn, NY
Mastered by Liberty Ellman at 4D Studios, Brooklyn, NY
Produced by Stephan Crump, Ingrid Laubrock, Cory Smythe and Intakt Records, Patrik Landolt.

 

 

アコースティック・ベースの度肝を抜かれるオンマイクで迫る音像に、のけぞる。スピーカーの共振が身体に及ぼす圧迫感で、この音楽表現の土台を知る。

テナー、ソプラノサックスのサウンドも、神経を注いだ録音手法。音像がかなり拡大されているので、サックスはステレオ収音されていると推測。筆者も経験があるが、ステレオだから音像が豊かとは言えない。巧く捉えている裏の努力が窺える。すごく、いい録音だ。テナーサックスのベルが眼前に浮かぶ。もちろん、ソプラノも彩りがあり、音域幅の広い収録だ。複数のマイクロホン使用と思われる。

ピアノも気合いが入っていて、オンマイクながら、余韻の存在が長く感じられる。

このディスクは音像の存在感が命。しかも左右空間に濃厚。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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