#366 『アストラ・ピアソラ&ザ・ニュー・タンゴ・クインテット/ラ・カモーラ~情熱的挑発の孤独』
「及川公生の聴きどころチェック」今月の9枚
American Clave/Muzak MZCA-1350 \2300(税抜)
*高音質UHQCD*オリジナル・デザインE式ダブル紙ジャケット仕様
アストラ・ピアソラ&ザ・ニュー・タンゴ・クインテット;
アストル・ピアソラ (bandoneon)
フェルナンド・スアレス・パス (violin)
パブロ・シーグレル (piano)
オラシオ・マルビチーノ (guitar)
エクトル・コンソーレ (bass)
1.孤独*
2.ラ・カモーラⅠ*
3.ラ・カモーラⅡ
4.ラ・カモーラⅢ
5.フガータ
6.スール:夢
7.スール:蘇る愛*
All music written and arranged by Astor Piazzolla
Recorded May 1988 at Mastersound, Astoria, NYC
Mixed at Mastersound, Astoria and RPM and Sound Ideas, NYC
Engineers:Jon Fausty, David Stone and David Baker
Mastered at Sterling Sound, NYC
Engineer:Greg Calbi
Produced by Kip Hanrahan
バンドネオン他の楽器のエネルギーを勢いよく録音にまとめた優秀録音。演奏の勢いから出るサウンドに、技術の限界の抑制がない。音源の優秀録音が、UHQCDが持つ素材の優れた音質再現能力を得て興奮をもたらす。
影にあるピアノ、ギターがピリッと輪郭を明確に聞かせる録音はさすが、と感嘆あるのみ。ヴァイオリンは、奏法の雑音が浮き立つサウンド。これが命なんだとタンゴ録音経験が評価に役立つ。オリジナル録音の素晴らしさに圧倒されながら、マスター・クオリティに極めて近いと表記されている資料に納得。