#445 『Nik Bartsch’s Ronin / Awase』
text by Kimio Oikawa 及川公生
ECM2603
Nik Bartsch(p)
Sha(b-cl, as)
Thomy Jordi(b)
Kaspar Rast(ds)
1. Modul 60
2. Modul 58
3. A
4. Modul 36
5. Modul 34
6. Modul 59
Recorded at Studios La Buissonne, Pernes-les-Fontaines, October 2017
Engineer : Gérard de Haro, Nicolas Baillard
Produced by Manfred Eicher
ピアノ・ベース・ドラムの基本が超絶高音質で背景を展開。バスクラ、アルトサックスがこれに乗る。ピアノの音像輪郭が、生音から感じる刺激に近似している。このサウンドは繰り返しの持続を飽きさせない。ベースの輪郭が墨汁を思い出させる濃厚さ。エレクトリック的な飾りの芯は、楽器の音色に深みを添える。
倍音の明瞭さが、どの楽器にも共通の印象であることは、マイキングのなす技だ。
音楽の構成が、録音技術の鮮明さあっての印象を強く感じる。