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及川公生の聴きどころチェックNo. 249

#493 『Masafumi Oda 織田理史/ Synthesized,then desynthesized』

text by Kimio Oikawa 及川公生

Chap Chap Records CPCD-301  ¥2500(税込)

織田理史

1. Apocalypse
2. Le piano pour lui-même

Produced by Koji Kawai
Co-producer : Takeo Suetomi


電子音楽。ノイズ系。この手を聴くと筆者はヤニス・クセナキスの「ヒビキ・ハナ・マ」の制作に関わった思い出が脳を過ぎる。音質は圧倒的に勝ち、である。すでに音源からしてデジタルであり、クセナキス時代とは違う。今、クセナキスが、手を出したら、どんな手を出すか。2トラックのピアノの音源に伴う響きは、身震いする。ピアノの発する音源から奇数波だけ取り出した感触のサウンドは、私にとっては虹だ。

高音質録音だけに、特筆盤である。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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