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及川公生の聴きどころチェックNo. 250

#496 『Days of Delight compilation/躍動』

text by Kimio Oikawa 及川公生

1. Minors Only/本田竹曠 (from『Salaam Salaam』1974)
ジュニ・ブース (b)  エリック・グラヴァット(ds)
2. Recollection/峰厚介 (from『Out of Chaos』1974)
峰厚介(ts)  菊地雅章(p)  岡田勉(b)  日野元彦(ds)
3. 驟雨 (Drizzling Rain)/菊地雅章 (from『End for the Beginning』1973)
峰厚介 (ss) 宮田英夫 (ts, fl) 菊地雅章 (p) 鈴木良雄 (b) 村上寛 (ds)
4. Vichakani/渡辺貞夫 (from『Pamoja』1976)
渡辺貞夫 (as, fl) 福村博 (tb)  増尾好秋 (g) 本田竹曠 (p) 鈴木勲 (b) 富樫雅彦 (ds)
5. In the Darkness/日野皓正 (from『Wheel Stone』1975)
日野晧正 (tp) 宮田英夫 (ts) 杉本喜代志 (g) 板橋文夫 (p) 岡田勉 (b)  日野元彦 (ds) 今村裕司 (per)


ライヴ音源も含む録音等、忠実な再現が聴かれて楽しい。各楽器の明瞭さが生きていて、録音からミックスまでの緻密さを感じる。ピアノのアタックに含まれる瞬発の力強さと切れの良さが、トウッティーの混濁に負けていない。ライヴ音源に、音空間の豊かさが聞けるのも気持ちがいい。空間の余韻がドラム、ピアノに強く作用して音像も雄大、左右空間に勢いをもたらす演奏の躍動が力強く反応した録音である。

音像から言える事は、定位に細かい工夫がある事。これが音の分離につながる。



及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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