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及川公生の聴きどころチェックNo. 255

#531『Days of Delight Quintet / 1969』
『デイズ・オブ・ディライト・クインテット/1969』

text by Kimio Oikawa  及川公生

Days Of Delight DOD003  ¥2700(税込)

 

塩田哲嗣 Norihide Shiota (bass)
曽根麻央 Mao Sone (trumpet)
太田 剣 Ken Ota (alto saxophone)
吉岡秀晃 Hideaki Yoshioka (piano)
大坂昌彦 Masahiko Osaka (drums)

01. Attractive Vamp
02. The Sidewinder
03. TARO
04. Minor Blues
05. Driftin’
06. Fee-Fi-Fo-Fum
07. Tower of The Sun
08. Time

Recorded by Nori Shiota & Katsuhiro Tajima (assistant engineer)
2018年2月11日 at 新宿Studio Greenbird

Mix-down by Nori Shiota
2019年4月 at 88GEP Studio

Mastering by Jett Galindo
2019年5月at Bakery Mastering@ Culver City,CA


このディスクの録音評を書くにあたって、資料から書きおとすことのできない事項は、エンジニアの立ち姿。ベースを演奏しながらバンドを束ねる。加えて録音エンジニアである。 資料にも記載されている、「音へのこだわりをプレーヤー目線で具現化してる」と。ここが私にバイアスが掛かるところ。しかし結果は、音の進行に、何ひとつ問題を感じるところはない。1970年代のジャズを思い起こし、管楽器の少し輪郭の甘いサウンド、シンバルのバランスの扱い方、聴いていると、アナログ録音全盛期を思い起こさせるサウンドなのだ。アナログテープ録音が持っている絶妙なリミッターを思い出させるサウンド。復元したと、それを刷り込んだかは、塩田エンジニアに聞かねばわからない。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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