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及川公生の聴きどころチェックNo. 256

#536『スコット・ハミルトン・カルテット/ダニッシュ・バラード&モア』
『Scott Hamilton Quartet / Danish Ballads & more』

text by Kimio Oikawa  及川公生

Stunt 20181 ¥2,592(税込)

Scott Hamilton (tenor sax)
Jan Lundgren (piano)
Hans Backenroth (bass)
Kristian Leth (drums)

01. In Love With Copenhagen
02. Dance Song
03. The Wharf
04. Alley Cat
05. On a Saturday Night
06. Take It Easy
07. Montmartre Blues
08. My Little Anna
09. In the Still of the Woods
10. Svinninge Blues

録音: 2018年11月7日-8日、ニレント・スタジオ(スウェーデン)


テナーサックスを表に意図的にバランスした、落ち着いた感覚が特徴。スコット・ハミルトンのディスクはほとんど、そのようなバランスが多い。したがって聞き取れるテナーは息使いをも超リアルである。この録音も同様。その生々しさを聴きたいとオーディオに傾く。サポートのピアノも中音域に豊かな表情が聴かれ、心地いい空間を表現。ベースの曖昧なエッジが、これも作戦狙い。ドラムの空間感を散らした音場も気持ちいい。テナーのオンマイク・サウンドは、オーディオから外せない。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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