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及川公生の聴きどころチェックNo. 266

#600『中山拓海/たくみの悪巧み』

text by Kimio Oikawa 及川公生

King International KKJ-9001  ¥2,545+税

中山拓海 (as, ss)
高橋佑成 ℗
勝矢匠 (el-b)
山田玲 (ds)

1. High Humidity
2. The Asteroid
3. Cross Road ~他愛もない歌~
4. Suite Ⅰ
5. Suite Ⅱ
6. Suite Ⅲ
7. Suite Ⅳ
8. Cinquenta E Nove
9. Born, Live and Die
All compositions by Takumi Nakayama

Recorded at HeartBeat Recording Studio, Tokyo, February 14, 2019
Recorded & mixed by Hiroyuki Moriyasu 森安裕之
Mastered by Tsubasa Yamazaki 山崎 翼


サックスの音色にマイキングの労が聴ける。バンドの芯であるから当然だが。音像のエッジの緩さがあって心地いいサウンド。バランス感覚も秀逸。ベースの支えが豊かな低音であり、芯をしっかり捉えている。サックスの音色の気持ちよさを支えていると言えるかも。ピアノの勢いのいい音色、ドラムのエッジの作り方、すべてのサウンンドに、エンジニアの根性が聴ける。

通して聴くとミックス・バランスの緻密さを感じる。


及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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