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及川公生の聴きどころチェックNo. 266

#601『アヴィシャイ・コーエン/ビッグ・ビシャス』
『Avishai Cohen / Big Vicious』

text by Kimio Oikawa 及川公生

ECM/Universal Music

Avishai Cohen (tp, effects, synthesizer)
Uzi Ramirez (g)
Yonatan Albalak (g, b)
Aviv Cohen (ds)
Ziv Ravitz (ds, live sampling)

01. Honey Fountain
02. Hidden Chamber
03. King Kutner
04. Moonlight Sonata
05. Fractals
06. Teardrop
07. The Things You Tell Me
08. This Time It’s Different
09. Teno Neno
10. The Cow & The Calf
11. Intent

Recorded August 2019
Studios LaBuissonne,Paernes-les-Fontaines
Engineers : Gerard de Haro,Romain Castera
Mastering : Nicolas Baillard
Project coordinator : Thomas Herr
Cover : Srudio Potemkin
Design : Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher


トランペット。いわゆるジャズではないリバーブの音響空間での残響のあり方は、録音手法の多重を想像する。他の楽器にも残響が仕込まれて、透明な音色が音響空間に漂う。素晴らしい録音技法の重ねが引き出す音像に陶酔。気持ちがいい。

エフェクト・サウンドにドラムのしっかりした音色が印象に残る。このテクニックは録音時に仕上がりを想像したと推測。

高度な録音手法。ミックスと音場空間の残像がすべての楽器のサウンドを引き立てる。


及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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