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及川公生の聴きどころチェックNo. 221

#295 『Mats Eilertsen / Rubicon』

ECM2469

Mats Eilertsen (Double Bass)
Eirik Hegdal (Soprano Saxophone, Baritone Saxophone, Clarinet, Bass Clarinet)
Thomas T Dahl (Guitar)
Rob Waring (Marimba, Vibraphone)
Harmen Fraanje (Piano, Fender Rhodes)
Olavi Louhivuori (Drums)

1.CANTO
2.CROSS THE CREEK
3.MARCH
4.BALKY
5.LAGO
6.BLUBLUE
7.WOOD AND WATER
8.SEPTEMBER
9.REMINISCENT
10.INTROITUS

Recorded at Rainbow Studio, Oslo, May 2015
Engineer : Jan Erik Kongshaug
Produced by Manfred Eicher

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『マッツ・アイレッツェン/ルビコン』

空間の響きをたっぷりと利用した、響きが混じり合う楽器の多様性に興味をそそられる。こんなに美しいヴィブラフォンを聴いたことがあるだろうか。ジャズじゃ、無理ってもの。いや、此処にあるぞ。バスクラ、バリサク、なんだい私が飛んで逃げる音源ばかりじゃないか。それを響きに任せて、ちゃんとこなしているではないか。この楽器、デッド空間でオンマイクで捉えたら、もはや死にたくなる。アンサンブルに、カッコ良くヴィブラフォンが乗っかる。ベースの音像も小音量時も明確な音像だ。美しい音色のピアノがたまらない。ドラムもギターも。

しかし、考えてみると録音は楽だったかもだ。演奏者の音量バランス。つまり演奏に任せてトータルのバランスを掴むだけでよかった。私の経験からの評価だ。私には難解な部分があったが、楽しく聴いた。それも繰り返して。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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