#1181 住谷美帆/Saxophone Revolution vol.1~アドルフに捧ぐ~
住谷ならではの安定した「呼吸」がいきわたりプログラム全体に一本筋の通った軸を感じさせる。その呼吸はまた、住谷というアーティストの強靭な意志の湧出であり、この日の物語性の根底をなす。
続きを読むJazz and Far Beyond
住谷ならではの安定した「呼吸」がいきわたりプログラム全体に一本筋の通った軸を感じさせる。その呼吸はまた、住谷というアーティストの強靭な意志の湧出であり、この日の物語性の根底をなす。
続きを読むパリを拠点に世界で活躍するピアニスト児玉 桃が来日し、3都市でそれぞれ異なるピアノ協奏曲を演奏する。2021年にリリースされた『児玉桃 小澤征爾指揮 水戸室内管弦楽団 – 細川俊夫/モーツァルト』(ECM2624)の収録曲全てが演奏されることになる。
続きを読む指先と鍵盤との距離は最短であり、音が生成されるまでの速度は最速だ。ネイガウス門下、ロシア・ピアニズムの黄金時代を今に継承するヴィルサラーゼの奏法は合理性に貫かれている。どっしりと体幹を構え、身体の動きは最小である。
続きを読む曲へと結実するまでの作曲家の人生の化身ともいえる演奏。全方位的に己を賭さずして到達できない、うち震えるような濃艶さと鋭さがある。聴き手が皮膚感覚で打ちのめされるのはそのためだ/ Her performance can be described as the embodiment of the composer’s life until the fruition of this musical work; it has a trembling-like sensuality and sharpness, which cannot be attained without the artist risking herself in every direction. That is why the listener is overwhelmed by the auditory sensations playing on their skin.
続きを読むピアノという近代の怪物から導き出されるのは、羽の翻りにも似た天上の境地。力で押さずに、柔らかな音色の魅力一点でドラマを創りあげる。大曲からアンコールの小品に到るまで、漲る充実度に偏りなし。至芸である。/A celestial state akin to a floating feather was released from the piano, the monstrous instrument of modern times. Without forcefully pushing, he created a drama solely with fascinating soft tone colors. All pieces from the great works through to the short encore were wonderfully complete with no lack of balance. It was an unrivaled performance.
続きを読む初めて生の演奏に接したピンカスその人は、エネルギッシュで軽妙、という勝手な思い込みとは別次元の、圧倒的な貫禄と音の豊穣を感じさせる巨匠であった。
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