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特集『ECM: 私の1枚』

吉岡剛秀『Joe Maneri / Tales of Rohnlief』
『ジョー・マネリ/テイルズ・オブ・ローンリーフ』

日本では殆ど知られていない巨匠、Joe Maneri によるtrioのかなり完成度の高い完全即興のアルバム。
こんなに何度も繰り返し聴いた完全即興のアルバムは存在しない。
微分音を駆使した音使いは浮遊感と不安感を誘発し、また複雑に絡み合い、加速減速を繰り返す三人の音は、その瞬間の必然性としか言い様がない。
湿気と異臭に満ちた廃墟の地下牢獄で亡霊たちがのたうちまわり、呻いている様な光景であるが、ホラーではない、という不思議なmovieを観ている様。
全員素晴らしいんだけど、特に Barre Phillipsの存在が大きい。


ECM 1678

Joe Maneri (Alto Saxophone, Tenor Saxophone, Clarinet, Piano, Voice)
Barre Phillips (Double-Bass)
Mat Maneri (Electric 6-String Violin, Baritone Violin)

Recorded June 1998 at Hardstudios, Winterthur
Engineer: Martin Pearson
Produced by Steve Lake


吉岡剛秀 よしおかつよひで
cafe Beulmans店主。1970年生まれ、北九州出身。多摩美術大学建築科卒業。一級建築士、インテリアデザイナー。幼少期から飲食空間に魅力を感じ、中学生でJazzの魅力に目覚め、様々な音楽を聴き始める。高校生で福岡のJazz喫茶空間に嵌まり通うようになる。大学卒業後、デザイナーとして様々な現場で活躍するが潜在的な夢が諦めきれず、奇跡的なご縁で、2012年に創業1980年のcafe Beulmans二代目店主に就任する。純喫茶から、live eventも行う、音楽を主体にしたcafe&barに業態を変えて始動。現在に至る。
cafebeulmans.com

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