#05 メールス ・フェスティヴァル2021
text by Kazue Yokoi 横井一江
コロナ禍が続く2021年も各地のジャズ祭はオンラインでの開催、または限定的に聴衆をいれてのコンサート+オンラインを選択せざる得なかったところも少なくない。第50回を迎えたドイツのメールス・フェスティヴァルも同様で、直前に4つの野外コンサートの許可は下りたものの、大半はオンラインでの開催となった。とはいえ、ありきたりのインターネット・コンテンツにしないための様々な創意工夫がなされる。特に印象に残ったのは、コンサート会場にはグリーンスクリーンを置き、緑色の大きな風船が浮かべ、コンサートが行われている最中、クロマティ効果を用いてそこに様々なビデオクリップを映し出すという試みで、漫然とステージを映すのと違って、視覚的に刺激的で面白かった。メディアとして普及したオンラインでのライヴ配信を逆手に、アーティステックに利用したことに、メールスの前衛精神、そのスピリットが受け継がれていると感じたのである。2022年のフェスティヴァルには多くの観客を入れて開催出来ることを心から願う。
詳しくは下記リンクをお読みください。
#26 The 50th Moers Festival 第50回メールス・フェスティバル
〜コロナ時代を経たフェスティヴァルのあり方を問う
https://jazztokyo.org/monthly-editorial/post-66136/