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R.I.P. セシル・テイラーNo. 241

追悼 セシル・テイラー

text by Kimio Oikawa 及川公生

 

スタジオにお見えになったその姿が作務衣!
私への事前情報は、「何が起こるか判らないけど、踊りながら音をだすかも…。鳴るモノは構わず鳴らすかも…。」

何事が起きても、音は捉える!全指向性のマイクを用意した。
ピアノに向かわれるやいなや、お香を焚かれた。
鍵盤に向かって、何事か「ブツブツ」と語る。五分間くらい、か。

今の録ってあるか? 聴きたい!。聴き終わって、これは重要なポエムなんだ!
共演の富樫雅彦、一噌幸弘が加わった録音は、全く記憶から抜けている。

あのポエムを録ったこと。一瞬の閃きでレコーダーを回した機転だけが強く印象に残っている。

ご冥福をお祈り致します。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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