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Jazz and Far Beyond

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My Pick 2022このパフォーマンス2022(国内編)No. 297

#02 Beyond ~越境のコンサート・シリーズ Vol.1
Cinema~シネマの情景~

text & photos by Kenny Inaoka 稲岡邦彌

11/14(月)開場17:45/開演18:30 渋谷・クラブクアトロ
1.スガダイロー
2.渋谷毅&仲野麻デュオ
3.喜多直毅&黒田京子デュオ
4.畠山美由紀 with 笹子重治


プランクトン(川島恵子代表)が渋谷クラブクアトロをステージに仕掛けた大型音楽イベント。そのVol.1が、Cinema~シネマの情景。「シネマ」という共通のテーマを与えられた微妙にフィールドを異に活動する4組のユニットの演奏を楽しむ趣向。それぞれ約30分の持ち時間のなかで「シネマ」にこだわったのはスガ・ダイローと渋谷毅&仲野麻紀のユニット。スガは黒澤明をテーマに、渋谷と仲野のデュオは2回目の共演だけに、新鮮さと危うさが同居する演奏。オーディエンスには共感を得たようで唯一アンコールを求められた。喜多直毅&黒田京子、畠山美由紀 with 笹子重治の二組は共演キャリアが長く水も漏らさぬ緊密さで充実した演奏を聴かせた。圧巻はこの夜のアンコールで聴かせた畠山美由紀の演歌「おんな港町」(八代亜紀)。“フランスのエスプリ” 転じてエグい仲野のアルトも効果的だった。“クラブ” 仕様のクアトロに越境のミュージシャンと越境のオーディエンスを集めた企画は狙い通りの成果を挙げたようだ。
https://www.plankton.co.jp/beyond/20221114.html

詳細は;
https://jazztokyo.org/column/live-evil/post-81615/
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稲岡邦彌

稲岡邦彌 Kenny Inaoka 兵庫県伊丹市生まれ。1967年早大政経卒。2004年創刊以来Jazz Tokyo編集長。音楽プロデューサーとして「Nadja 21」レーベル主宰。著書に『新版 ECMの真実』(カンパニー社)、編著に『増補改訂版 ECM catalog』(東京キララ社)『及川公生のサウンド・レシピ』(ユニコム)、共著に『ジャズCDの名盤』(文春新書)。2021年度「日本ジャズ音楽協会」会長賞受賞。

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