リズムの推進力 by 岡部洋一
Text by Yoichi Okabe 岡部洋一
ジャック・ディジョネット。
生で観たことが無いし、あまりにも大きい存在だったので、避けて通ってた記憶はある。
だけれどもやっぱり、素晴らしいドラマーでありピアニストであり作曲家であったわけで、彼のリズムの推進力みたいなものには、いつも呆然とさせられていた。
そーゆー王道のドラマーとして、大好きな録音と言われたら、そりゃもうビル・エバンスのモントルージャズフェスティバルのライブ。ドラムはほぼピアノのマイクの被りだけ、みたいな遠距離恋愛だが、逆に彼のダイナミックレンジを際立たせている。リズムだのビートだの、って前に、ドラムで風景を描いちゃってる。
イギリス人ピアニスト、ゴードン・ベックのアルバム『For Evans Sake』。
一曲目の、テーマが出てこない<All the Things You Are>、デディエ・ロックウッドのバイオリンと、デイヴ・ホランドのベースとの、白熱したセッション。
『Irresistible Forces』とゆーアルバムは、まあはっきり言ってナナ・ヴァスコンセロスが参加してるから買ってみた、のだけれど。
こちらは、作曲家としての才能に脱帽。
2曲目なんて、ナナがひたすら5拍子のシンバルを叩くだけ、ドラムは参加せず。
ジャックはピアノを弾いてます、でもそれが気持ち良い。
岡部洋一 Yoichi Okabe
パーカッション奏者。都内のブラジルライヴレストランでプロ活動スタートさせつつ、おニャン子クラブやアイドル歌手のバックを多数つとめる。その後はジャズ~ロックの様々なアーティストとも共演。 Baden PowellやDavid Sanbornなど来日大物ミュージシャンとの共演も多い。 また、アバンギャルドな音楽も得意とする。レコーディン グ参加作品は数知れず…。現在は、トランスロックバンド『ROVO』、『ボンデージ・フルーツ』、16人編成ロックバンド『ザ・スリル』、打楽器軍団『Orquesta Nudge Nudge!!』、ヨーロッパツアーでも好評を博した『Orquesta Libre』、などジャンルを超えた様々なユニットで超多忙な日々を送っている。 2021年には、東京パラリンピック閉会式に、 シシドカフカ主宰の打楽器アンサンブル、el tempoのメンバーとして出演。

