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アンジェイ・ワイダの遺作「残像」6月公開

ポーランドの不屈の前衛画家ストゥシェミンスキーを描く

 

6月10日-7月28日 岩波ホール

http://zanzou-movie.com

 

ポーランド国立ストゥシェミンスキー美術大学の創立者のひとりであり、画家であり
デザイナーでもあったストゥシェミンスキー画伯の生涯を描いた映画が、ポーランド映画の巨匠アンジェ・ワイダ(1926~2016) の遺作として公開される。
ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキーは、第二次大戦後のソヴィエト連邦下におかれたポーランドで、社会主義政権による圧制と戦い続けた実在の前衛画家として知られる。
マレービチの助手を経て、彫刻科の妻カタジナ・コブロと共にポーランドの前衛芸術を気づいたストゥシェミンスキー。スターリンによる全体主義に脅かされながらも、カンディンスキーやシャガールらとも交流を持ち、情熱的に創作と美術教育に打ち込みました。しかし、作品に政治を持ち込むことを拒み、党規制に反する独自の芸術の道を進んだため迫害され、やがて芸術家としても名声も尊厳も踏みにじられていきます。その晩年の姿は、全体主義に対するアーティスティックなレジスタンスのシンボルとなった。

一人の人間がどのように国家に抵抗するのか。
表現の自由を得るために、どれだけの代償を払わねばならないのか。
全体主義のなか、個人はどのような選択を迫られるのか。
これらの問題は過去のことと思われていましたが、
今、ふたたびゆっくりと私たちを苦しめ始めています。
――これらにどのような答えを出すべきか、私たちは既に知っているのです。
このことを忘れてはなりません。
アンジェイ・ワイダ 2016年 初夏

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