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及川公生の聴きどころチェックNo. 250

#495 『Stephane Grappelli / So Easy To Remember:ジャズ ・グラッペリ~ボストン スウィング』

text by Kimio Oikawa

Muzak MZCS1380 \2,592(税込)

ステファン・グラッペリ (vln)
ケニー・バレル (g)
バッキー・ピザレリ (g)
ロン・カーター (b)
グラディ・テイト (ds)

o1. 恋のため息
02. 煙が目にしみる
03. イージー・トゥ・リメンバー
04. イン・ア・センチメンタル・ムード
05. ラヴ・フォー・セール
06. パリが恋するとき
07. フォー・オール・ウィー・ノウ
08. ナイト・アンド・デイ
09. 告白
10. ハウ・ハイ・ザ・ムーン
11. ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド

Recorded & mixed by David Baker at Sound Technique, Boston, MA, April 1992.
Remastered by Mamoru Ishibashi


それぞれの楽器の音像が表に軽快に展開する。遠近感とかの配慮は、この当時の録音ではなかったのだ。ジャズ録音の面白さ、痛快さを味わうのにズバリの音源。ベースの豊かな低音を鳴らしながら、ヴァイオリンがエッジの効いた表現で抜け出す。ギターも同様の表現。ドラムの表現がうまく録音されていて、アナログ時代の豊かな質感が聴ける。CD化のマスタリングに、当時のサウンド空間の味わいを重視した心意気が楽しい。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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