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及川公生の聴きどころチェックNo. 251

#508 『与之乃&田村夏樹/邂逅』

text by Kimio Oikawa 及川公生

Oniva Records oniva-001 ¥2000+tax (3/27発売予定)

与之乃 Yoshino  (biwa,voice)
田村夏樹 Natsuki Tamura  (trumpet,voice,bells)

1.  Kaikou no Maki  23:05
2.  Fushi  5:02
3.  Beshi  23:53
4.  Nagakiyono  6:30

Recorded July 6, 2018 by Masataka Fujikake at Otoyakintoki, Tokyo, JAPAN
Mixed August, 2018 by Masataka Fujikake, Tokyo, JAPAN
Mastered by Scott Hull on August, 2018 at Masterdisk, New York

photos by Akira Saitoh 齊藤聡 / Sightsong @ Mary Jane, Shibuya


トランペットと琵琶。琵琶弾き語りに特殊なサウンド・エフェクトが。リアルと異様な空間感の響が恐怖感を誘う。その異様な間に金属製の音が強烈で、空間を切り裂く。琵琶そのものが切り立っている音質。トランペットも時にノイズ音源となり、重なると異様なサウンド空間が発生する。録音技術が、この作品を大音量で聴く誘惑に引き込む。ただの近接録音ではないことが最大の評価点。エフェクトの表現を捉えた録音も添えておく。


♩ CDレヴュー
https://jazztokyo.org/reviews/cd-dvd-review/post-37535

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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