#537『Sam Rivers Trio / Emanation』
『サム・リヴァース・トリオ/エマネイション』
text by Kimio Oikawa 及川公生
NoBusiness Records NBCD 118
Sam Rivers – tenor and soprano saxophones, flute, piano
Cecil McBee – bass
Norman Connors – drums
1. Emanation. Part I 31:09
2. Emanation. Part II 45:32
Recorded 3rd June, 1971 at the Jazz Workshop, Boston
Original recording produced by Ed Michel
Re-mastered by Arūnas Zujus at MAMA studios
テナー、ソプラノは一定の音圧感で捉えられていて、近接感の中にサウンド持続感が心地いいのだ。しかもセンター音像でしっかり定位。技は、ドラムスとベース。距離感があって、遠い残響が空間を遊泳する感触となる。参考になるミックス技術だ。音源のダイナミックスを利用して、音圧の上がる場では音像は左右に拡大。音像定位を音源の抑揚に仕掛けとしている。ベースにもわずかにそのミックスを感じる。