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及川公生の聴きどころチェックNo. 256

#538『Sunny Murray Trio / Homework』
『サニー・マレイ・トリオ/ホームワーク』

text by Kimio Oikawa  及川公生

NoBusiness Records NBCD 116

Sunny Murray – drums
Bob Dickie – bass
Robert Andreano – guitar

1. Homework 18:56
2. Swell 9:11
3. Good Things 11:16
4. Why You Need A Lawyer When Your Pants On Fire 18:54
5. Memorial Day 7:02
6. In 1:35

Original, limited LP-only edition released as Super Secret Sound (3SLP 010) in 1997

Recorded 30 May, 1994 at 816 South St. Philadelphia, PA
* Bob Dickie – bass clarinet, Robert Andreano – bass
Engineered & mixed by Robert Andreano
2019 expanded CD edition
Re-mastered by Arūnas Zujus at MAMA studios


ベース。ギター。ドラム。表に出たり、隠れたり。その場面の現実感はデッド。つまり耳に張り付いたサウンドの空気感で音像を操作。これもミックスは難しい。

録音技術は秀逸。それぞれの楽器の明瞭さは高く評価したい。
したがって、表に浮き上がった楽器の音質は明瞭さに優れていて混濁に落ちない。

音像定位から聴くとほとんどセンター周辺が濃厚。これが成功しているのも高音質録音の技だ。ミックス段階で、各楽器の輪郭を強める策を施したと推測する。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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