Jazz and Far Beyond
カセットテープ特有のヒスノイズが、時代の証人として「便利」一辺倒のリスニングを拒否する。
遠く離れているので国内版にはなかなか触れることがないが、やはりこの1枚は選んでおきたい。沢田さんの音楽は妙に心に残る。城戸夕果のフルートも素晴らしい。
ピアノとベースのデュオで奏でるコルトレーン…極限まで研ぎ澄まされ、静謐で息を呑む玲瓏な調べとなってこの身に響き渡った。
過酷な人生を濾過した果ての無垢な有り様。あるいは愛する女性(ひと)との至上のひととき。
20歳を迎え、すでにハワイでも認められ世界で活躍するウクレレ奏者、作曲家のRIOが自ら”デビューアルバム”と呼ぶ『RIO』を井上銘のプロデュースでリリース。これからRIOの音楽を探す旅に連れて行ってもらうことにわくわくが止まらない。
岩崎良子のパイプ・オルガンの凄まじい音圧と時に対峙し時に寄り添い、至高の瞬間を現出させる竹内直。
謎の音響空間に浸り、さらに音響的感動に移る。
ノルウェーを拠点に活動し、最小限の音を選び抜くことにこだわるピアニスト、田中鮎美のトリオ、セカンドアルバム。
2019年に鬼籍に入った齋藤徹に捧げられた、大いなる響きの音楽。
その晩年の帰結は、曲=メロディーへのこよなき愛。 涙、合掌。