Jazz and Far Beyond
真のグローバリズムの達成は人的交流を伴ってこそ。
纐纈之雅代は日本フリージャズ史を21世紀の今日的に引き継いでいくひとりといえる。彼女のさらなる国内外での活動を注視していきたい。
ロン・カーターのピアニストとして活躍するリニー・ロスネスがブラジル愛のアルバムを発表した。ゲストはエドゥ・ロボ、ジョイス、マウシャ・アジネ、シコ・ピニェイロ。意外にもハマったミルトン・ナシメントの<Estórias da floresta>のアレンジの解説を試みた。
巡る季節を進むLAL。連載通算500本を目標に今日も彷徨う独り旅。今月号では昨年霜月上旬から師走初旬に巡った充実の現場6本をご紹介。
西武グループの文化戦略の中でも、ニューヨークの音楽シーンなどの先駆的・実験的な文化を紹介するスペースとして80年代に輝きを放っていた「スタジオ200」
ガラティの持つ美意識をスタンダートを通して浮かび上がらせるという試みは、名録音技師の誉れ高いステファノ・アメリオによって余すところなく聴き手に届けられた。
ケニー・ホイーラーが1970代にBBCのために書いたスコアが発掘され、ノーマ・ウィンストンやクリス・ポッター、イングリッド・ジェンセンなども参加して録音された。50年経っても色褪せない新鮮なサウンドを魅せてくれる。
ロバート・グラスパーがボストンに来ると必ず出かけているが、ピアノ・トリオでのライブは初めてだった。あまりの凄さに失神寸前だった。なぜこんなに彼らに魅了されるのか、理解できないから何度でも足を運んでしまう。
ロンドン、アヴァンギャルド音楽の聖地「カフェOTO」での3日連続公演の最終日は、「あまちゃん」と盆踊りのプログラム。大友はこれが受け入れられるか不安だったが、スタンディングの観客が大熱狂しひとつになる感動の夜となった。
八木美知依がこれまでにない顔ぶれで演奏するというので、下北沢 Lady Jane へ出かけた。
エキセントリックな軸に振り切ろうと思えばいくらでも「スタイル」らしきものを提示できる選曲ながら、舘野も有吉もそうしたエゴとはひたすら無縁である。
NYで活動を続ける石当あゆみ(サックス)のミニツアーが行われた。再演のほか新たなミュージシャンとの手合わせもあり、ふたたび東京の即興シーンに足跡を残した。
シフの実際の演奏は録音を遥かに凌駕する。定評あるバッハだけでなくベートーヴェンのソナタ3曲がとりわけ素晴らしかった。
良いもの・優れたものを味わうには、受け取り側に高い感性と、それなりの機材を含めた環境の整備が求められるものだ。
ふたたびピアノを弾き始めたのは二十代になってからだし、ピアノトリオを組んではじめて人前で演奏してからまだ10年ほどしか経っていない。矢部優子は遅咲きの音楽家だ。