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特集『ECM: 私の1枚』

乙部雅志『Chick Corea / Septet』
『チック・コリア/セプテット』

私と ECMの出会いはチック・コリア、キース・ジャレットを聴き始めた頃のことです。その後、パット・メセニー、パコ・デ・ルシア、ヤン・ガルバレクなどを追いかけ始めECMにはどっぷり浸かっていた時期があります。

音楽もさることながら、ECMはそのジャケットのデザインの美しさに魅了されました。そのデザインは見ればすぐにECMだろうと判断がつくほど、他の会社のジャケットとは違っており、ジャケットを見るだけでも楽しめたのです。

選んだSEPTETは文字があるだけです。でも、そのデザインは本当に洗練されていると思うのです。私は出版界におりますが、ECMと同じようにとても優れた表紙のデザインをする出版社があります。その表紙もECMと同様に見ればその出版社とわかるほど特別な印象なのです。その出版社はイギリスのFaber & Faberという会社です。もし皆様も機会がありましたら、Faber & Faberの本をご覧いただければ、と思います。きっと出版界のECMと思われると思います。


ECM 1297

Chick Corea (piano)
Ida Kavafian (violin)
Theodore Arm (violin)
Steven Tenenbom (viola)
Fred Sherry (cello)
Steve Kujala (flute)
Peter Gordon (French horn)

Recorded October 1984 at Mad Hatter Studios, Los Angeles
Engineer: Bernie Kirsh
Produced by Chick Corea


乙部雅志 おとべまさし
絵本の出版社イマジネイション・プラス代表。大学卒業後、造型社、Penguin Books、ソニー・ミュージック、ポプラ社、岩崎書店などで絵本・児童書を手がけ、2018年にイマジネイション・プラスを設立、絵本を中心に出版活動をしている。日本の作家による絵本の他、海外絵本の翻訳出版もしており、主な作品に神野三鈴訳の『スリー』、金平茂紀訳『じじつはじじつ、ほんとうのことだよ』、ドリアン助川訳でボブ・ディランの詩の絵本”If Not for You”(邦題:『きみがいないと』)、セサミストリートのシリーズなどがある。

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