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特集『ECM: 私の1枚』

Mika Stoltzman『Chick Corea & Gary Burton / Lyric Suite for Sextet』
『チック・コリア&ゲイリー・バートン/セクステットの為の抒情組曲』

1983年リリースされたこのアルバムを聴いてチックの作曲家としての才能に気づき、マリンバの為の作品を書き下ろしてもらう夢ができました。生前にこの話をチックにしたら、直ぐこのリリック組曲の手書きの楽譜を送ってくれました。忘れることができない一枚です。ECMからは最初のチルドレンズ・ソング全曲録音アルバムもあり、素晴らしくクラシカルな良い録音でした。私はジャズピアニストとしてのチックももちろん好きでしたが、より作曲家としてのチックと繋がってた感があります。

彼のピアノ・コンチェルト第一番のスコアをもらい、マリンバでの演奏を許可してもらったり、実際に二曲マリンバの作品を書き下ろしてもらいました。チック自身がマリンバを好きだったし、自宅に2台持ってた事もあり、マリンバの楽譜の記譜は完璧でした。これから彼とは共演などコラボ出来る機会が沢山あると信じてた時にお亡くなりになりとても残念でしたが、チックが残してくれたECMはじめ沢山の録音と、私が保管するチックから頂いた沢山の楽譜、メールなど全てが人生の宝物です。

Music fire burning bright!

 


ECM 1260

Chick Corea (piano)
Gary Burton (vibraharp)
Ikwhan Bae (violin)
Carol Shive (violin)
Karen Dreyfus (viola)
Fred Sherry (cello)

Recorded September 1982 at Mad Hatter Studios, Los Angeles
Engineer: Bernie Kirsh
Produced by Manfred Eicher


Mika Stoltzman  ミカ・ストルツマン
マリンバ。2008年から天草からニューヨークに移り住み、現在はボストンを拠点に演奏活動を展開し、これまで10回に渡るニューヨーク・カーネギーホールでのリサイタル開催を初め、現在、各地での音楽祭への招聘演奏などを含め、世界19カ国60都市以上で公演中。近年は、スティーヴ・ライヒ、チック・コリア、ジョン・ゾーン、マルコス・ヴァーリ、ジョエル・ロス、挾間美帆等、錚々たる作曲家から曲を捧げられ世界初演する他、スティーヴ・ガッドとのプロジェクト“ミカリンバ”で4枚のジャズCDとDVDをリリースしてブルーノート東京、NYなどの主要ジャズクラブやジャスフェスティバルにも出演。ソリストとしてはメキシコ・ハラパ交響楽団やイタリア・マッキャベリ管弦楽団などに招聘され、チック・コリア作曲“協奏曲第1番”を世界初演。2014年からは夫リチャード・ストルツマンとのデュオを本格的に開始し、オースチン室内楽音楽祭、ロックポート室内楽音楽祭、香港現代音楽祭など多数出演。2022年は来日ツアー20公演を行い、ミューザ川崎、村上春樹ライブラリー(早稲田大)を始め様々なベニューで演奏した。クラシックとジャズを縦横無尽に操る、ニュー・ジャンルのマリンバ奏者として益々幅広い演奏活動を展開している。公式ウェブサイト Mikarimaba

【コンサート情報】
2023年5月2日 ニューヨーク・カーネギーホール「Bach and beyond for Marimba」
2023年9月1日 サントリーホール(ブルーローズ) など

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