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My Pick 2021このパフォーマンス2021(海外編)No. 285

#04 仲野麻紀&野口UFO義徳 Live at Bitches Brew 白楽

text & photo by Kenny Inaoka 稲岡邦彌

2021年11月14日 Bitches Brew 横浜・白楽
仲野麻紀 (as, metal-cl, p)
野口 UFO 義徳 (djembe)


リアルでは、創立2年目での 福盛進也主宰の nagalu レーベルの3日間にわたるフェス@丸の内Cotton Club。僕は3日目のマチネ、福盛たちによるカルテット「Remboato」を聴いた。レーベル・コンセプト「流水不腐」を体現する演奏で、流れゆく音楽が琴線を鳴らし心の真奥にピュアな感動を送り届けてくれた。もうひとつのリアルは、杉田誠一の白楽 Bitches Brewでの仲野麻紀の2回のライヴ。新作CD『open radio』に聴くソロ演奏と星衛(チェロと篠笛)と野口UFO義徳(ジェンベ)とのデュオ。ソロでは、リヴァーブとルーパーをうまく使いこなしたひとりアンアンサンブルが楽しかった。デュオでの間近に聴くチェロやジェンベの響き、音色は何ものにも勝るコロナ禍に疲れた心の栄養剤となった。
福盛進也はミュンヘン在住、仲野麻紀はパリ在住、コロナ禍による不慮の滞日なので「海外」ミュージシャンとみなして問題ないだろう。

稲岡邦彌

稲岡邦彌 Kenny Inaoka 兵庫県伊丹市生まれ。1967年早大政経卒。2004年創刊以来Jazz Tokyo編集長。音楽プロデューサーとして「Nadja 21」レーベル主宰。著書に『新版 ECMの真実』(カンパニー社)、編著に『増補改訂版 ECM catalog』(東京キララ社)『及川公生のサウンド・レシピ』(ユニコム)、共著に『ジャズCDの名盤』(文春新書)。2021年度「日本ジャズ音楽協会」会長賞受賞。

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