JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

閲覧回数 58,130 回

Local(国内)

12/25 Great 3(菊地雅章 ゲイリー・ピーコック 富樫雅彦)の1994年録音が26年ぶりに全貌公開

1994年に菊地雅章(p)とゲイリー・ピーコック(b) がNYから訪日、富樫雅彦(perc) と「Great 3」を結成、新宿ピットインでライヴ録音と銀座音響ハウスでスタジオ録音を敢行したが、このたび26年ぶりにハードディスクに保存されていた全テイクが見つかり、4枚組CDとしてその全貌が陽の目を見ることになった。音響メイカー、パイオニアのHS-DATデッキD-05のソフト用に ハイ・サンプリング96kHz 倍速録音された素材で未発表テイクが6曲含まれていた。ソフトの性格上スタンダード曲が多く、26年前にはスタジオ盤が『ビギン・ザ・ビギン』、ライヴ盤が『テネシー・ワルツ』のタイトルでCD化されたが、このトリオがスタンダードをどのように料理するかにファンの関心が集中した。ライナーノーツを担当したジャズ評論家の悠雅彦氏は彼らの演奏を「フリーにしてフリーに非(あら)ず」「フリーに非ずしてフリー」と喝破した。ピットインのライヴは1st setから2nd set、さらにはアンコールまでを時系列を追って完全再現、菊地雅章の英語と日本語のMCも収録するという徹底ぶり。スタジオ録音盤に収録された今年世を去ったばかりのゲイリー・ピーコックのヴォイスに胸を締め付けられるファンも多いだろう。彼らのスリリングな演奏を際立たせているのが名手・及川公生の手になるハイ・サンプリングの高音質録音。眼前に迫り来る彼らの迫力ある演奏に対峙するリスナーの手に汗が滲むこと必至だろう。

◼️Great 3(菊地雅章 ゲイリー・ピーコック 富樫雅彦)『コンプリート・セッションズ 1994』 KKj-9006/9 (CD4枚組)

Nadja 21/キング・インターナショナル 8,000円+税

♫ 関連記事
https://jazztokyo.org/reviews/cd-dvd-review/post-59613/
https://jazztokyo.org/reviews/kimio-oikawa-reviews/post-59486/
https://jazztokyo.org/column/inaoka/post-59164/

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください