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ECMから11月新譜4タイトルがリリース

Dino Saluzzi『Albores』(ECM 2638)
去る5月、85歳の誕生日を祝ったバンドネオン奏者ディノ・サルーシ。1983年に『Kultrum』(ECM1251)でECMデビューしたディノの『Andina』以来30年ぶりのソロ・アルバム。昨年(2019年)10月亡くなったジョージア(グルジア)の作曲家ギヤ・カンチェリを悼み、父親カエターノに思いを馳せながらもタイトルAlbores(daybreak=夜明け)が示すように未来に目を向ける新作。

Tigran Mansurian『Con Anima』(ECM 2687)
レバノン生まれのアルメニア人作曲家ティグラン・マンスリアンの80歳を祝う新作。近作の室内楽を中心にヴィオラのキム・カシュカシャンが参加したトリオやアンサンブルによる『Con Anima』。Con Animaは音楽用語で「心を込めて」。アルメニアの聖歌やフォーク・ミュージックを素材にしたフォーク色溢れる曲集。

Elina Duni『Lost Ships』(ECM2689)
アルバニア系スイス人シンガーのエリナ・デュニの新作『Lost Ships』は、イギリス人ギタリスト、ロブ・ルフトとともに2017年よりスタートさせたデュオ・プロジェクトにスイス人フリューゲル奏者マチュー・ミシェルとイギリス人ピアニスト/パーカッショニスト フレッド・トーマスが参加したカルテット。Lost Shipは “難破船”を意味するが、転じて故郷喪失の意味もあり前作『Partir』からエリナがテーマにしている民族が直面する移民危機に向き合っている。

Erkki-Sven Tüür『Lost Prayers』(ECM2666)
エストニアの作曲家エルッキ・スヴェン・トゥールの新作は、室内楽、しかも数人のユニットのために書かれた作品集。小編成のユニットの演奏でも彼の作品の力強さは失われることはない事実を証明してみせた。録音はブレーメンのホール Sendesaalで行われた。

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