3/5 児玉 桃 ピアノリサイタル 兵庫県立芸術文化センター  
メシアン『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』全曲演奏

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Text by Hideo Kanno 神野秀雄

児玉 桃 ピアノ・リサイタルMomo Kodama Piano Recital
2021年3月5日(金)18:30
兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール (西宮北口駅)
Recital Hall, Hyogo Performing Arts Center
児玉 桃 Momo Kodama (piano)
オリヴィエ・メシアン: 幼子イエスに注ぐ20のまなざし 全20曲
Olivier Messiaen: Vingt Regards sur l’Enfant-Jésus

チケット A ¥3,000/B ¥2,000 (公演時間:約2:20・休憩含む)
芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(10:00AM‐5:00PM/月曜休み ※祝日の場合翌日)
主催 兵庫県、兵庫県立芸術文化センター
公演の詳細はこちら
チラシ(PDF)ダウンロード

パリを拠点に世界で活躍するピアニスト児玉 桃。ECMから『La vallée des cloches 鐘の谷~ラヴェル、武満、メシアン:ピアノ作品集』鐘の谷』(ECM2343、2013年)『Point and Line 点と線~ドビュッシー&細川俊夫:練習曲集』(ECM2509、2016年録音)の2枚をリリースしているが、最近の日本では、オリヴィエ・メシアン、クロード・ドビュッシー、モーリス・ラヴェル、武満 徹、細川俊夫など20世紀の作品を児玉桃のピアノ・リサイタルで聴く機会が極めて少なく残念だった。今回は、オリヴィエ・メシアンの『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』全20曲を聴くという貴重なプログラムとなっている。2020年10月、岐阜現代美術館での『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』全曲演奏の模様はこちらに掲載されている。

児玉は、オリヴィエ・メシアンを深く敬愛し、その作品の探究と演奏をライフワークの一つとしている。メシアン作品アルバムとしては、2006年にアルバム『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』(Triton)、2010年に『鳥のカタログ (Catalogue d’oiseaux)』(Triton)をリリースし、この2つをメシアン作品でも最も好きと語っている。なお、「ラ・フォル・ジュルネ・ド・ナント 2016〜La Nature」で筆者が児玉のピアノソロを聴きに行った際、四方がガラス張りで空を見上げるホールで、外に鳥が飛んでいるのが見えるのだが(ピアノを弾く児玉からは見えない)、<鳥のカタログ>のときだけ、たくさんの鳥が活発に飛びまわるのが見えていて、それ以降は静かになるという奇蹟のような現象を目撃した。メシアンと児玉の音楽に鳥と自然と“対話”できる感性と力があると考えたら凄い。それだけに、今後も児玉のメシアンへの取り組みには注目して行きたいところだ。

「フランス現代音楽の巨匠オリヴィエ・メシアン(1908-92)。独自の理論に基づく作曲技法や強いカトリシズムの影響によって、日本ではまだ難解な印象を持たれがちな作曲家かもしれません。しかしながらその官能的で輝くような音の響き、東洋的なリズムや鳥の歌に着想を得た独特の生命力をもつ音楽は、理解や解釈を超えた音の悦楽を感じさせてくれるものです。

その大作曲家の作品をこれまでに数多く取り上げ、高い評価を得てきた児玉桃。長らくパリに居を置く児玉が得意とするフランスの作曲家の中でも、メシアンはとくに重要なレパートリーとされています。児玉は、メシアン夫人で「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」ほか多くのピアノ曲の初演者であるイヴォンヌ・ロリオの薫陶を受け認められた、稀有なピアニスト。日本で、この大曲を全曲堪能できる機会は、容易く巡ってはこないでしょう。ぜひ、2時間の神秘体験を―」(コンサートチラシより)

Olivier Messiaen: Vingt Regards sur l’Enfant-Jésus
オリヴィエ・メシアン:「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」全20曲

1. Regard du Père 父のまなざし
2. Regard de l’étoile 星のまなざし
3. L’échange 交換
4. Regard de la Vierge 聖母のまなざし
5. Regard du Fils sur le Fils 御子に注ぐ御子のまなざし
6. Par Lui tout a été fait 万物はそれ(御言葉)によって成った
7. Regard de la Croix 十字架のまなざし
8. Regard des hauteurs 高きところのまなざし
9. Regard du temps 時のまなざし
10. Regard de lʼEsprit de joie よろこびの聖霊のまなざし
11. Première communion de la Vierge 聖母の初聖体
12. La parole toute puissante 全能なる御子の言葉
13. Noël ノエル(クリスマス)
14. Regard des Anges 天使たちのまなざし
15. Le baiser de lʼEnfant-Jésus 幼子イエスの接吻
16. Regard des prophètes, des bergers et des Mages 預言者と羊飼と東方の三博士のまなざし
17. Regard du silence 沈黙のまなざし
18. Regard de lʼOnction terrible 恐ろしき塗油のまなざし
19. Je dors, mais mon cœur veille 眠っていても、私の心は目覚めている
20. Regard de lʼEglise dʼamour 愛の教会のまなざし


L: Vingt Regards sur l’Enfant-Jésus R: Catalogue d’oiseaux


L: La vallée des cloches (ECM2343), R: Point and Line (ECM2509)

児玉 桃 インタビュー 作曲家オリヴィエ・メシアン生誕100年(2008)

Olivier Messiaen: Fantaisie pour violon et piano,
Tedi Papavrami (violon), Momo Kodama (piano)
, 25 juillet 2011 La Grave, Festival Messiaen

『児玉 桃/点と線~ドビュッシー&細川俊夫:練習曲集』(ECM)

神野秀雄

神野秀雄

神野秀雄 Hideo Kanno 福島県出身。東京大学理学系研究科生物化学専攻修士課程修了。保原中学校吹奏楽部でサックスを始め、福島高校ジャズ研から東京大学ジャズ研へ。『キース・ジャレット/マイ・ソング』を中学で聴いて以来のECMファン。東京JAZZ 2014で、マイク・スターン、ランディ・ブレッカーとの”共演”を果たしたらしい。

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