JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

閲覧回数 32,269 回

No. 215及川公生の聴きどころチェック

#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』

ピットインレーベル Jシリーズ PILJ-0009 2,500円+税

大友良英スペシャルビッグバンド;
大友良英(gtr) 江藤直子(pf,el-p) 近藤達郎(kbd,hca) 斉藤 寛(fl,picc) 井上梨江(cl,b-cl) 鈴木広志(sax,rec) 江川良子(sax) 東 凉太(sax) 佐藤秀徳(tp) 今込 治(tb) 木村仁哉(tuba) 大口俊輔(cc) かわいしのぶ(b) 小林武文(s) 上原なな江(mar.perc) 相川 瞳(perc) Sachiko M(sinewaves)

1. ソング・フォー・チェ(C.ヘイデン)~リデューシング・エージェント(大友良英)
2. エンターテインメント・ワールド(大友良英)
3. サムシング・スイート・サムシング・テンダー(E.ドルフィー)
4. OLOのテーマ(大友良英)
5. ガッゼローニ(E.ドルフィー)
6. 海(大友良英)
7. ストレイト・アップ・アンド・ダウン(E.ドルフィー)
8. 三里塚に生きる(大友良英)
9. 孤独の歳月(A.ピアソラ)
11.ラジオのように(B.フォンテーヌ、A.ベルカセム)
12.あまちゃんのテーマ(大友良英)

プロデューサー:大友良英
共同プロデューサー:品川之朗(ピットインミュージック)
エンジニア:菊地明紀(ピットインミュージック)
録音:2014年12月28、29日 新宿ピットインにてライヴ録音

「かぶり」も、音楽のウチ、を実践したエンジニアの心意気が素晴らしい!

混濁の中に潜む楽器音の芯となる部分の輪郭を外さない音像群。技術的に飽和の囲に挑戦した録音。素晴らしいの一言。
音像群の塊で表現した定位の選び方は、大賛成である。
ビッグバンドの表現の仕方の一つの方向を知る。オーディエンスが浴びている音響の叫びを巧く捉えた録音だ。
深層に鳴り響く楽器の乱舞も、ミックスバランスで、巧妙に浮き上がって聞こえる。「かぶり」も、音楽のウチ、を実践したエンジニアの心意気が感じられる。
空間より直撃的を聞くと興奮を静められない。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください