#535『Paul Bley Trio / When Will The Blues Leave』
『ポール・ブレイ・トリオ/ホェン・ウィル・ザ・ブルース・リーヴ』
text by Kimio Oikawa 及川公生
ECM2642
Paul Bley (piano)
Gary Peacock (double bass)
Paul Motian (drums)
1. Mazatlan (Paul Bley)
2. Flame (Paul Bley)
3. Told You So (Paul Bley)
4. Moor (Gary Peacock)
5. Longer (Paul Bley)
6. Dialogue Amour (Paul Bley)
7. When Will The Blues Leave (Ornette Coleman)
8. I Loves You, Porgy (George Gershwin
Concert recording by RSI, March 18, 1999 Aula Magna di Trevano, Lugano, Switzerland
Engineer : Werner Walter
RSI concert and recording producer : Paolo Keller
Album produced by Manfred Eicher
ドラムスを抑えたミキシングに、ピアノのサウンドが、強烈な印象で浮き上がる。低音部から高音部まで、エッジの効いた透明な音は、まさにマイキングの効果だ。ピアノに首を突っ込んだ感触そのもの。ベースの音も、近接感溢れて、「ナマ」より生々しい低音部の増幅は、オーディオ感覚を揺さぶられる。オーディエンスの拍手の音から推察して、ホールの音響空間をさらに広く感じさせられるピアノの残響感はマジック。ドラムスについて言えば、このミックス・バランスは、演奏者のシンバルの特徴を強烈に浮き上がらせている。