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及川公生の聴きどころチェックNo. 271

#630 『眞壁えみ/アニヴァーサリー』
『Emi Makabe / Anniversary』

text by Kimio Oikawa 及川公生

Greenleaf Music(国内発売:BSMF 11/20)

Emi Makabe眞壁えみ , voice/shamisen
Vitor Gonçalvesヴィトール・ゴンサルベス​, piano/accordion
Thomas Morganトーマス・モーガン, double bass
Kenny Wollesenケニー・ウォルセン, drums/vibraphone

01. Treeing
02. Joy
03. Chimney Sweeper
04. Moon & I
05. Something Love
06. Flash
07. I Saw The Light
08. Mielcke
09. O Street
10. Rino
11. Anniversary

Recorded at Brooklyn Recording, New York City on August 25, 2018
Recording Engineers Andy Taub, Nate Mendelsohn, Akihiro Nishimura
Mixed by Nathaniel Morgan at Buckminster Palace
Mastered by Wayne Peet at Newzone Studio, Los Angeles


ボーカルの肉声をうまく捉えた音質が印象に残る。このサウンドがバックの、ピアノ、ベース、ドラムの音像を大きく聴かせる技になっている。
ベースがかなり図々しく出てくるが、バランスとしてボーカルを食い込む音にならない。愉快なバランスが成り立っている。
時にボーカルに食い込むドラム、ベース、ピアノの素晴らしいサウンドは、聴きどころだ。オーディオ思考で聴きたくなる。
音量を上げたときの痛快さは、骨太のサウンドに造り上げた優秀録音の結果だ。


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及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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