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特集『ECM: 私の1枚』

千葉史絵『Kenny Wheeler / Gnu High』
『ケニー・ウィーラー/ヌー・ハイ』

このアルバム『Gnu High』に出会ったのは、たぶん2009年に自分のアルバムを初めてStudio Dedeで録音し終わり、その日終電ギリギリな時間になってしまったためDedeの吉川さんに車で最寄り駅まで乗せていただいた車中だったと思う。

もともとKeith Jarrett好きな私の録音した音を聴いた吉川さんに「千葉さん好きだと思う」とかけてもらった一枚は、一曲目の<Heyoke>の出だしから緊張感から一気に解放されて空になっていた私の体に染み込むように響いた。夜中のハイテンションと相まってそこで一気に好きに。Kenny Wheelerの音楽が大好きになり帰って調べてすぐCDを買った。

そこから『Kenny Wheeler / Music for Large & Small Ensembles』(1415/16)を聴き、→Norma Winstone→John Taylor、またKeith Jarrett→Jan Garbarek→Ralph Townerと私のECMの扉は知らないうちに開かれてつながって、知らないうちにECMのアルバムが増えていた。

一枚、を選ぶのにあたって悩むことは初めから予想できた。CD棚の前に座り見返していくと、予想以上にたくさん出てくる。

CDを購入し聴く時、この人のアルバムだから、この曲を演奏しているから、と手にとることが多い。

でも、これを書くにあたりあらためていろいろアルバムを聴き返してみると、ECMのラインナップというだけでなく、なんというか収録されている音の質感が好きという思いが湧いてくる。
そして私が昭和生まれなせいかもしれないけれど(汗)、なんとなく、CDやレコードでスピーカーを通してじっくり聴きたいアルバムばかりだ。


ECM 1069

Kenny Wheeler (fluegelhorn)
Keith Jarrett (piano)
Dave Holland (bass)
Jack DeJohnette (drums)

Recorded June 1975, Generation Sound Studios, New York
Produced by Manfred Eicher


千葉史絵 ちばふみえ
ピアニスト、作編曲家。埼玉県出身。6歳よりクラシックピアノを始める。大学卒業後ジャズピアノを大石学氏、西由貴子氏に師事。作曲を現代音楽作曲家の池田悟氏に師事。
現在都内ライブハウスでオリジナルやスタンダードのライブを行う。ヤマハPMS講師。
2009年6月27日、トリオでアルバム「Tip of dream」発売。
2009年横濱JAZZ プロムナードコンペティションにて自己のトリオで出場、JAZZクラブ賞受賞。
2012年9月John Lennon Songwriting Contestにてオリジナル曲“Echo”がファイナリスト入賞。
2013年7月T-TOC Records CADENZAレーベルよりトリオのCD『Echoes』発売。
2014年International Songwriting Competitionにてオリジナル曲“ringlight”がセミファイナル受賞
2015年7月、ソロからセプテットまでの編成で臨んだミニアルバム『Rougequeue』発売。
2016年、all originalで管楽器とボイスを含めたセクステットで録音した『Beautiful days 』発売。
2017年International songwriting competition にて“朝焼けの歌(ASAYAKE)”がセミファイナル受賞。
ウサギ好き。カレー好き。整理整頓が苦手なA型。
公式ウェブサイト  ライブ情報

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