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11/10 RINA Trio featuring 佐藤潤一&小田桐和寛
at 丸の内・コットンクラブ

Text by Hideo Kanno 神野秀雄
Photo by Kenji Hayashi ©︎林 建次

RINA Trio with 佐藤潤一、小田桐和寛
2022年11月10日(木) 18:00 20:30 コットンクラブ
RINA: piano
佐藤 潤一 Junichi Sato: bass
小田桐 和寛 Kazuhiro Odagiri: drums
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バークリー音楽大学を卒業後、ニューヨークを拠点に活躍し、ピアニストとしても作曲家としても世界で高い評価を受け始めていたピアニストRINA。COVID-19のためにアメリカと世界での演奏の機会がなくなり帰国。2020年9月にファーストアルバム『RINA』をリリース。そして、2021年に日本での活動のコアとして、ベースの佐藤潤一、ドラムスの小田桐和寛を迎え、いま最も注目すべき気鋭の若手3人によるRINA Trioを結成、10月、浜松ジャズウィーク/ヤマハ・ジャズ・フェスティバルでお披露目、次いで11月、渋谷渋谷JZ Bratでのライヴを行なった。最近では、渋谷Body & Soulを拠点の一つにしながら、全国に演奏の機会を拡げており、RINAの魅力の一つである作曲の力を発揮し、新曲も増やしながら止まらない進化を続けている。

丸の内「コットンクラブ」は「ブルーノート東京」の系列店でありながら、適度な距離感と暖かみのある雰囲気の中で、エンリコ・ピエラヌンツィシャイ・マエストロ、ヴィジェイ・アイヤー、マルチン・ヴァシレフスキ、ロバート・グラスパーをはじめピアノトリオという編成で数々の名演を残してきた特別なハコだ。ここでRINAと仲間たちがどんな響きを聴かせてくれるのか楽しみだ。

COVID-19のため海外での活動を休止していたが、2022年6月アメリカ、ロチェスター・インターナショナル・ジャズ・フェスティバルへ招聘され、ソロ演奏で観客を魅了、スタンディングオベーションとなった。エリックミヤシロ率いるブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラのピアニストとして参加(2022年4月28日 スペシャルゲスト角野隼斗の回 など)。Jazz Arts Ensemble of Tokyoのエグゼクティブ・アドバイザーを務めており、次回公演は、2022年9月30日、サンパール荒川を予定している。

RINAは、埼玉県川越市出身、国立音楽大学ジャズ専修1期生として入学しジャズピアノを小曽根 真に師事。2015年バークリー音楽大学へ入学。在学中、ジャズ·パフォーマンス·アワードを受賞。2018年エリス・マルサリス国際ジャズ・ピアノ・コンペティション2018で第2位と最優秀作曲賞を受賞。バークリー音楽大学卒業後、拠点をニューヨークに移す。米CBSの人気テレビ番組「ザ·レイトショー·ウィズ·スティーブン·コルベア」にジョン·バティステ・バンドで出演し、ミシェル·オバマをゲストに迎え演奏を披露した。2019年、ヴァーチャル·ジャズ·クラブ·コンテストで世界第3位受賞。Dizzy’s Club Coca-Colaでのエリス·マルサリス·プレゼンツ·ウイナーズ·コンサートに出演し大喝采を得た。また4月にはワシントンDCのブルースアレイに出演。2020年9月、ファーストアルバム『RINA』を小曽根 真プロデュースによりリリースするが、COVID-19感染拡大により帰国中。

佐藤潤一は1991年、東京出身。高校生でエレクトリック・ベースを始め、卒業後音楽活動を続けた後に国立音楽大学ジャズ専修に入学し、コントラバスを演奏するようになり、井上陽介、金子 健に師事。在学中からプロとして活動。ニュータイド・ジャズ・オーケストラに参加。JFCオールスター・ビッグ・バンドに2年連続で選出され東京JAZZに出演。小曽根 真のブルーノート東京公演に2020年6月2021年9月に出演。武本和大(p)とのデュオ、武本、きたいくにと(ds)との「KKJトリオ」改め「The Real」を活動の軸に持ち、2020年8月にリリースされた『武本和大/I Pray』に参加。作曲にも才能を発揮し、エレクトリック・ベースの演奏も素晴らしい。国立では佐藤が1年のときにRINAが4年、佐藤は音楽活動開始後に国立に進んだので実は年上という話も紹介された。

小田桐和寛は1987年横浜出身。17歳からドラムスを始め国立音楽大学打楽器科へ進学。ニュータイド・ジャズ・オーケストラに参加し、山野ビッグバンド・ジャズコンテストでは最優秀賞を3年連続で受賞。「山下洋輔賞」を受賞し卒業後、バークリー音楽大学に特待生として留学。バークリー在学中はラルフ・ピーターソン、テリ・リン・キャリントン、ダーレン・バレットらに師事し首席で卒業した。在学中からブルーノート・ニューヨーク、WBGOなどに出演、卒業後6年間ニューヨークを拠点に活動し、黒田卓也、海野雅威、ロニー・プラクシコらと共演。2021年7月には小曽根 真のモーション・ブルー横浜公演に出演。また、すぎやまこういち作曲ドラゴンクエストのサウンドトラック録音やコンサート(東京都交響楽団)に参加するなど活動の幅は広い。CANOPUS海外アーティスト契約、Istanbul ”Agop”エンドーサー。RINAは、高校生のときに、ニュータイドの小田桐を観て、なんてステージで輝いている人なんだろうと思ったと言う。

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神野秀雄

神野秀雄 Hideo Kanno 福島県出身。東京大学理学系研究科生物化学専攻修士課程修了。保原中学校吹奏楽部でサックスを始め、福島高校ジャズ研から東京大学ジャズ研へ。『キース・ジャレット/マイ・ソング』を中学で聴いて以来のECMファン。Facebookグループ「ECM Fan Group in Japan - Jazz, Classic & Beyond」を主催。ECMファンの情報交換に活用していただければ幸いだ。

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