Jazz and Far Beyond
パーカッシヴでありながらもピアノの音色を生かした演奏をする稀有なピアニストだった。また、女性即興演奏家の草分けであり、ローカルとインターナショナルな活動でも特筆すべき音楽家だったといえる。
もはやカーラ・ブレイ作品への取り組みは、吉田のライフワークと言っていいのかもしれない。
同業者の記事を書くというのはなかなか容易ではないのだが、このアルバムはどの曲も素晴らしい。フィリップ・ストレンジの演奏も最高だ。麻生代さんとのZoomフルート談義やフィリップとのZoomジャズ談義などを交えてこのアルバムのタイトル曲の解説を試みた。
カウント・ベイシーの口述による自伝『グッド・モーニング・ブルース』を読んでいると、第二次世界大戦前の記述にミュージシャンたちが帽子を着用している様子がよく描かれている。
巡る季節を進むLAL。いよいよ夏本番を迎えるこの時期に吹く風も涼やかだった頃を振り返り時計の針を戻しつつ今月号では皐月上旬から水無月上旬に巡った充実の現場7本をご紹介。
梅津さんとのデュオは、民俗的、牧歌的な音楽を基調としながら、アクースティックな音の可能性を限りなく広げていった。
貴方は四人の聖者による福音を、今ここに三人の師によって伝えられた。貴方はもう家族だ。
彼は演奏家以上に、座長たらんとしたのではないか。それがボローニャのライブステージで上演された。50分のオペレッタ〜演劇になったと考える。
アナザー・ミュージックからアナザー・ワールドへのシフト。思考する音楽ユニットAgencementが導く音楽体験の醍醐味であろう。
琵琶の硬軟さまざまな音やパーカッションの濃淡(韓国伝統音楽ふうにいえば長短が成り立っている)による複層的な音空間。そこには安寧の強さも対話の愉しさもある。
NYレジェンドのイーヴォ・ペレルマンとウィリアム・パーカー、そしてかれらに伍するジム・クラウズとパトリック・ゴールデン。限りないエネルギーが聴き手に至福をもたらす録音だ。
中村泰子の人生経験が全人格的な存在感で聴き手に迫って来る。
夢にまで見たもう一つの『この素晴らしき世界』が届いた!
ルイ・アームストロングの名曲『この素晴らしき世界』。写真家 岩合光昭が約50年間に撮影した、世界中の風景と動物たちの写真に、岩合自らが選曲した音楽を添えた集大成となる写真集にこの名前をつけた。
ことばの間合いと音の間合いから『源氏物語』という古典が現代人の感性で物語として立ち上がってくる、そんなひとときだった。
ザイ・クーニンはマレー系のシンガポール人であり、タブローや立体作品を創造するアーティストであり、音楽家であり、身体表現者でもある。今般再来日し、傑出したインプロヴァイザーたちとの共演を行った。
コンサートは瀬川氏が献身的に愛したビッグバンドによる3部構成
この二人の奏者は過去の音楽的遺産をしっかりと引き受けながら、それを巧みに組み換えて現在に活かしているところに共通性がある。
CDでの再生システムのクオリティを上げることで、マスターテープ・レベルの音が味わえる一枚です。
徳永将豪はロングトーンを追求するアルトサックス奏者であり、日本の即興音楽シーンでも特異な存在である。それは模索の結果たどり着いた「音の基礎研究」だった。
アートや音楽は抵抗の一種だと僕は信じています。