JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

閲覧回数 94,782 回

Local(国内)News

3/3 『小曽根 真/OZONE 60』〜60歳記念ソロピアノ・アルバムをリリース
全国ソロピアノ・ツアー、1994〜2010年の15タイトルを再発売

小曽根真、60歳記念ソロピアノ・アルバム『OZONE 60』をリリース
ジャズ、クラシックのジャンルを超え世界で活躍するピアニスト小曽根 真。2021年3月25日に還暦を迎えるにあたり、完全ソロ・ピアノ作品としては13年ぶりとなるアルバム『OZONE 60』を3月3日にリリースする。クラシック・ホール「水戸芸術館 コンサートホールATM」に、ヤマハCFXと、自宅のスタインウェイD-274を持ち込んで録音され、ジャズとクラシック各1枚の2枚組となっている。3月25日よりピアノソロでの全国ツアーを行う他、ユニバーサルミュージックより、1994〜2010年のアルバム15枚をSHM-CD仕様、税込¥1,980円で再発売する。

『小曽根 真/OZONE 60』
Verve / Universal Music UCCJ-2190/1
2021年3月3日リリース 税込¥4,400

CD 1 – CLASSICS + IMPROMPTU
1. ラヴェル:ピアノ協奏曲 第2楽章 ホ長調
Ravel, Maurice: Concerto pour piano et orchestra, Mov.2 adagio assai E-Dur (Y)
2. ディパーチャー
Departure (Y)
3. モーツァルト:小さなジグ K.574 ト長調
Mozart, Wolfgang Amadeus: Eine kleine Gigue G-Dur K.574 (S)
4. プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第 7 番「戦争ソナタ」 第 3 楽章 Op.83
Prokof’ev, Sergei Sergeevich: Sonata for piano No.7 Mov.3 Precipitato (S)
5. モシュコフスキ:20の小練習曲 第8番 Op.91-8 ロ短調
Moszkowski, Moritz: 20 Petites études No.8 h-moll Op.91-8 (S)
6. カンヴァセーションズ・ウィズ・マイセルフ~パート1
Conversations With Myself – Part 1 (Y)+(S)
7. カンヴァセーションズ・ウィズ・マイセルフ~パート2
Conversations With Myself – Part 2 (S)+(Y)
8. モシュコフスキ:20の小練習曲 第20番 Op.91-20 変ト長調
Moszkowski, Moritz: 20 Petites études Allegro moderato Ges-Dur Op.91-20 (S)

CD 2 – SONGS
1. ガッタ・ビー・ハッピー
Gotta Be Happy (Y)
2. ニード・トゥ・ウォーク
Need To Walk (S)
3. ザ・パズル
The Puzzle (S)
4. リッスン…
Listen… (S)
5. ストラッティン・イン・キタノ
Struttin’ in Kitano (Y)
6. オールウェイズ・トゥゲザー
Always Together (S)
7. オベレク
O’berek (S)+(Y)
8. フォー・サムワン
For Someone (Y)

All Songs Written by Makoto Ozone, except as noted
使用ピアノ Piano:(S) = Steinway & Sons D-274 (Hamburg)、(Y) = Yamaha CFX

小曽根 真 Makoto Ozone: piano
2020年11月29日~12月2日、水戸芸術館 コンサートホールATMにて録音
Recorded on Nov 29 – Dec 2, 2020 at Concert Hall ATM, Art Tower Mito, Mito, Japan
Recorded & Mixed by Taku Sakurai 櫻井 卓
Piano Technicians: Hiroshi Toyama 外山洋司 (Steinway & Sons D-274)
Noriyuki Soga 曽我紀之 (Yamaha CFX)
Mastered by Shigeki Fujino 藤野成喜 at Universal Music Studios Tokyo
Produced by Makoto Ozone 小曽根 真

クラシック・サイドでは、モーツァルト、ラヴェル、プロコフィエフの名曲に即興演奏を織り交ぜて演奏。「SONGS」と題するジャズ・サイドでは、書き下ろしの新曲を中心に、アルバム初収録となる8曲で構成。即興演奏「カンヴァセーション ズ・ウィズ・マイセルフ~パート1、2」と、2台のピアノに編曲された「オベレク」では、スタインウェイ+ヤマハで多重録音している。
水戸芸術館 コンサートホールATMのステージに、選定して持ち込んだヤマハCFXと、自宅から持ち込んだスタインウェイD-274(ハンブルク)が、対等に置かれ、イコールなレベルでレコーディングを支えてくれたことは小曽根にとってとても大切なことだったという。スタインウェイの響きも中盤で多用しつつ、アルバムの最初と最後はヤマハCFXでまとめられ沈黙と繋いでいることも興味深い。録音風景の一部は、小曽根真Facebookに紹介されている。

このアルバム制作に至るきっかけとしては、60歳記念だけでなく、2020年2月頃からのCOVD-19感染拡大に伴って、小曽根が、パートナーで女優の神野三鈴(かんのみすず)と企画した自宅からのピアノソロ配信「Welcome to Our Living Room」が大きく影響している。2020年4月9日(木)より5月30日(土)まで小曽根真のFacebookで21時より毎晩配信され、5月31日(日)には、東急文化村オーチャードホールからの無観客コンサート配信をサプライズで行い、連続53夜の配信の幕を閉じた。「Welcome to Our Living Room」と2020年の概要についてはこちら、また、映像とヴァーチャルデュオの試みについてはこちらをご参照いただきたい。

小曽根は、60歳誕生日3月25日の東京・サントリーホールでの初リサイタル公演を皮切りに、1年かけて全国都道府県を回るソロ・ツアーを開催する。なお、アルバムやコンサート告知に写真家 下村一喜撮影のポートレイトが多用されていることにも注目されたい。そして、『OZONE 60』のアルバムジャケットは、ファーストアルバム『OZONE』(CBS、1983年)の2021年版がコンセプトとなっている。

小曽根真 60TH BIRTHDAY SOLO
OZONE 60 〜 CLASSIC x JAZZ

最新のツアースケジュールは、小曽根 真 公式ウェブサイトを参照

3月25日(木) 19:00 東京:サントリーホール 大ホール
サントリーホールチケットセンター 0570-55-0017
3月27日(土) 14:00 名古屋:愛知県芸術劇場コンサートホール
中京テレビ事業 052-588-4477
3月28日(日) 15:00 秋田:アトリオン音楽ホール
アトリオン音楽事業部 018-836-7803
4月3日(土) 14:00 大阪:ザ・シンフォニーホール
ザ・シンフォニーチケットセンター 06-6453-2333
5月1日(土) 17:00 水戸芸術館 コンサートホールATM
水戸芸術館チケット予約センター 029-231-8000
5月22日(土) 15:00 福岡シンフォニーホール
ヨランダオフィス・チケットセンター 092-406-1771
5月25日(火) 19:00 盛岡:キャラホール・津南公民館
キャラホール 019-637-6611
6月6日(日) 15:00 埼玉・川口総合文化センター リリア 音楽ホール
リリア・チケットセンター 048-254-9900
7月17日(土) 17:00 大津・滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール
びわ湖ホールチケットセンター 077-523-7136
7月31日(土) 17:00 福島・いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール
〜中略〜
11月3日 鹿児島・川商ホール
11月6日 徳島・あわぎんホール
11月7日 香川・ハイスタッフホール(観音寺市民会館)<スペシャル・ワークショップ>  
11月13日 岐阜・可児市文化創造センター
11月20日 長崎・シーハットおおむら
11月21日 佐賀・鳥栖市民文化会館 大ホール <レクチャー&コンサート>
11月23日 広島・三原市芸術文化センターポポロ
11月25日 島根県民会館 <スペシャル・ワークショップ>
11月26日 鳥取・米子市文化ホール
12月4日 新潟・長岡リリックホール
12月5日 三重・三重県文化会館
12月12日 神奈川・鎌倉芸術館 <Christmas Special Piano Duet 小曽根真×塩谷 哲>
12月18日 宮城・マルホンまきあーとテラス
12月19日 栃木・宇都宮市文化会館
12月22日 大阪・住友生命いずみホール
12月25日 神奈川・杜のホールはしもと
12月26日 埼玉・ウェスタ川越
〜さらに続く〜


L: © Kazuyoshi Shimomura (AGENCE HIRATA)

また、新作のリリースに合わせ、近年入手困難だった1994年の『ブレイクアウト』から2010年の『ロード・トゥ・ショパン』までのオリジナル・アルバム15タイトルが、高音質SHM-CD仕様で税込¥1,980円で再発売される。

OZONE 1994-2010
2021年3月3日(水)発売
全15タイトル SHM-CD仕様 各\1,980(税込)
Verve/ユニバーサルミュージック
CDご予約: https://store.universal-music.co.jp/artist/makoto-ozone/

小曽根 真 ソロ 『Breakout ブレイクアウト』(UCCJ-4163)
1994年5月10日、11日 ロサンゼルス、マッド・ハッター・スタジオ
小曽根 真(p)

小曽根 真 『Nature Boys ネイチャー・ボーイズ』(UCCJ-4164)
1995年10月4日、5日 ロサンゼルス、マッド・ハッター・スタジオ
小曽根 真(p) ジョン・パティトゥッチ(b) ピーター・アースキン(ds)

小曽根 真THE TRIO 『The Trio ザ・トリオ』(UCCJ-4165)
1997年1月7日、8日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ
小曽根 真(p) 北川 潔(b) クラレンス・ペン(ds) ゲスト:ジョン・スコフィールド(g)

小曽根 真THE TRIO 『Three Wishes スリー・ウィッシズ』(UCCJ-4166)
1997年11月15日~17日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ
小曽根 真(p) 北川 潔(b) クラレンス・ペン(ds) ゲスト:ウォレス・ルーニー(tp)

小曽根 真THE TRIO 『Dear Oscar ディア・オスカー』(UCCJ-4167)
1997年11月13日、14日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ
小曽根 真(p) 北川 潔(b) クラレンス・ペン(ds)

小曽根 真THE TRIO 『No Strings Attached ノー・ストリングス・アタッチト』(UCCJ-4168)
1999年3月14日~16日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ
小曽根 真(p) 北川 潔(b) クラレンス・ペン(ds)

小曽根 真THE TRIO 『パンドラ』(UCCJ-4169)
2000年5月8日~10日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ
小曽根 真(p) ジェームス・ジーナス(b) クラレンス・ペン(ds) ゲスト:ブランフォード・マルサリス(ts, ss)

小曽根 真THE TRIO 『So Many Colors ソー・メニ—・カラーズ』(UCCJ-4170)
2001年5月6日~8日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ
小曽根 真(p) ジェームス・ジーナス(b) クラレンス・ペン(ds, perc)

小曽根 真 『Treasure トレジャー』(UCCJ-4171)
2002年4月15日~17日、2002年4月27日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ及びフロリダ、ブリッジ・ハウス・スタジオ
小曽根 真(p) ジェームス・ジーナス(b) クラレンス・ペン(ds, per)
ゲスト:チック・コリア(p) ゲイリー・バートン(vib) マイケル・ブレッカー(ts) ジョン・ヘンドリックス(vo)

小曽根 真THE TRIO 『Reborn リボーン』(UCCJ-4172)
2003年4月15日~17日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ(1曲のみ2002年4月録音)
小曽根 真(p) ジェームス・ジーナス(b) クラレンス・ペン(ds)

小曽根 真THE TRIO 『新世界』(UCCJ-4173)
2004年4月11日~14日 ニューヨーク、ヒット・ファクトリー・スタジオ
小曽根 真(p) ジェームス・ジーナス(b) クラレンス・ペン(ds, per) ジェシー・ミルズ(vln) ダニエル・カールソン(vln) マックス・マンデル(viola) ルービン・コーデリ(cello)

小曽根 真THE TRIO 『REAL』(UCCJ-4174)
2005年4月18日~20日 ニューヨーク、アヴァター・スタジオ
小曽根 真(p, Fender Rhodes) ジェームス・ジーナス(b, el-b) クラレンス・ペン(ds, perc)

小曽根 真 『Falling in Love, Again フォーリング・イン・ラヴ・アゲイン』(UCCJ-4175)
2007年4月23日~26日 ニューヨーク、アライア・スタジオ「グレート・ホール」
小曽根 真(p)

小曽根 真 『Road to Chopin ロード・トゥ・ショパン』(UCCJ-4176)
2009年11月9日~12日 ワルシャワ、ルトスワフスキー・スタジオ
小曽根 真(p) アナ・マリア・ヨペック(vo) グレゴアー・マレ(harmonica)

小曽根 真 & 塩谷 哲 『Duet with Satoru Shionoya デュエット』(UCCJ-4177)
2005年2月21日~26日 大阪ブルーノート
小曽根 真(p) 塩谷 哲(p)
※姉妹盤として、再発予定ではないが、『塩谷 哲 Duet with Makoto Ozone』(JVC VICJ-61303)がある。写真左が小曽根盤(ユニバーサル)、右が塩谷盤(JVC)だ。

【参考】 Singapore Symphony Orchestra: Conversation with the Artist – Makoto Ozone
00:55 Bienvenidos Al Mundo (Makoto Ozone)
20:53 Le Tombeau de Couperin (Maurice Ravel)
40:27 Asian Dream (Makoto Ozone)

※「シンガポール交響楽団:アーティストとの対話 小曽根 真」(英語)において、「Welcome to Our Living Room」の解説とともに、昼間のリビングルームからのピアノソロ演奏3曲が収録されているので、その雰囲気を感じていただければ幸いだ。


小曽根 真 Makoto Ozone “Solo” &”with friends” 2020年6月20〜21日
(このリンクした記事にセットリストと映像も収録)


小曽根真 Makoto Ozone featuring No Name Horses 2020年8月3日〜6日

神野秀雄

神野秀雄 Hideo Kanno 福島県出身。東京大学理学系研究科生物化学専攻修士課程修了。保原中学校吹奏楽部でサックスを始め、福島高校ジャズ研から東京大学ジャズ研へ。『キース・ジャレット/マイ・ソング』を中学で聴いて以来のECMファン。Facebookグループ「ECM Fan Group in Japan - Jazz, Classic & Beyond」を主催。ECMファンの情報交換に活用していただければ幸いだ。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください