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3/18, 27 読響 藤田真央 セバスティアン・ヴァイグレ
ラフマニノフピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30

読響プレミア
読売日本交響楽団 第638回名曲シリーズ

2021年3月17日(水)26:35~27:35 日テレ
2021年3月27日(土)07:00~08:00 BS日テレ
huluでも視聴可能(要会員登録)

読売日本交響楽団 Yomiuri Nippon Symphony Orchestra, Tokyo
セバスティアン・ヴァイグレ Sebastian Weigle: Conductor
藤田真央 Mao Fujita: piano
セルゲイ・ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30
Sergei Rachmaninoff: Piano Concerto No. 3 in D minor Op. 30

1. Allegro ma non tanto
2. Intermezzo: Adagio
3. Finale: Alla breve

読売日本交響楽団(読響)の第10代常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレが、2020年末に来日し、14日間の隔離期間を経て読響の指揮台に立った。その中の2021年1月14日(木)サントリーホールでの読売日本交響楽団 第638回名曲シリーズから藤田真央のピアノによるラフマニノフ<ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30>を放映する。藤田の読響との共演は2回目となる。この日はチャイコフスキー<交響曲第4番 ヘ短調 作品36>も演奏された。

番組では、ミッツ・マングローブを聴き手に藤田真央にインタビューを行っており、藤田は、ラフマニノフのピアノ協奏曲について、またモーツァルトとシューマンについても熱く語り、藤田の音楽へのあくなき探究心、洞察力と創造力を窺い知ることができる。

セバスティアン・ヴァイグレは、1961年ベルリン生まれで、オペラとシンフォニーの両方で目覚しい活躍をみせているドイツの実力派指揮者。ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でホルン、ピアノ、指揮を学び、1982年にベルリン国立歌劇場管の首席ホルン奏者となった後、バレンボイムの勧めで90年代後半から本格的に指揮を始めた。2008年からフランクフルト歌劇場の音楽総監督を務め、幅広いレパートリーと充実した音楽で名舞台を数多く作り、数々の賞を受賞し高く評価されている。ウィーン国立歌劇場、ベルリン国立歌劇場、ドレスデン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、チューリヒ歌劇場、メトロポリタン歌劇場などに客演を重ね、ベルリン放送響、ウィーン響、フランクフルト放送響などの一流楽団を指揮するほか、ザルツブルク音楽祭などで活躍している。特にワーグナーとR.シュトラウスの演奏では定評があり多数の録音を残している。2019年4月、読響の第10代常任指揮者に就任した。

藤田真央は、1998年東京生まれの22歳。2019年6月チャイコフスキー国際コンクールで第2位を受賞。ネットでも世界に配信され、マエストロ・ワレリー・ゲルギエフの「MAOの存在は今回のコンクールのサプライズだという」賛辞とともに一躍脚光を浴びる。実は第一次予選で弾いたモーツァルト<ピアノ・ソナタ 第10番 ハ長調 K.330>が、聴衆の心を鷲掴みにしてスタンディング・オベーションとなり、関係者が控室に詰めかけ新聞にも取り上げられる騒ぎとなっていた。2020年には、1月〜2月のフランス「ラ・フォル・ジュルネ・ド・ナント 2020〜ベートーヴェン」(コンサートレポート参照)に出演。3月、東京音楽大学を卒業し、「第21回ホテルオークラ音楽賞」「第30回出光音楽賞」を受賞。COVID-19感染拡大の状況下でも日本、ロシア、ドイツなどでコンサートと配信を続けた。2021年には「モーツァルト ピアノ・ソナタ全曲演奏会」(5回シリーズ)を予定している。

なお、藤田のベルリン ハンス・アイスラー音楽大学での師キリル・ゲルシュタインは14歳で史上最年少のバークリー音楽大学生となり、ゲイリー・バートンらの下でジャズを学んでいて、藤田はゲイリー・バートンの孫弟子にあたる。詳細は、4月17日・18日放送「題名のない音楽会/小曽根 真&藤田真央〜夢の初共演の音楽会」のニュース記事をご参照いただきたい。読響の本公演には、来日中のキリルも駆けつけ「Maoは成長し続けてる!」嬉しそうに絶賛したという。世界の音楽ファンの心を掴む藤田の今後の活躍に期待が止まらない。

藤田真央ピアノ・リサイタル〜全国10都市12公演を行った日本ツアー 最終公演から抜粋
2020年9月19日 東京オペラシティコンサートホール

マリインスキー歌劇場管弦楽団 ワレリー・ゲルギエフ指揮 藤田真央

藤田真央 モーツァルト コンサート
ザリャジエ・インターナショナル・フェスティバル2019
Mao Fujita plays Mozart at Zaryadye Festival

神野秀雄

神野秀雄 Hideo Kanno 福島県出身。東京大学理学系研究科生物化学専攻修士課程修了。保原中学校吹奏楽部でサックスを始め、福島高校ジャズ研から東京大学ジャズ研へ。『キース・ジャレット/マイ・ソング』を中学で聴いて以来のECMファン。Facebookグループ「ECM Fan Group in Japan - Jazz, Classic & Beyond」を主催。ECMファンの情報交換に活用していただければ幸いだ。

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